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VOL38.「静寂」

先週の日曜日、実家に帰った。

私の実家は茨城県常陸太田市、人口4万人そこそこの田舎町だ。
JRは、水郡線という単線が一本通っているだけで、
三方は山々で囲まれており、本当に“田舎”という感じの町だ。

今回の帰省は、祖父母が今年の1月に他界して、
その四十九日も兼ねて墓参りする為だった。

墓参りでは当たり前の行動だと思うが・・・・・、

お寺に着くとまず、水汲み場に行き、水桶を取り出し、
水を汲み、その水桶に水を入れる。

墓石の前に立つと、まず、水桶に入れておいたタオルを取り出し、
墓石の汚れを取る為に、そのタオルで墓石をキレイに拭く。

さらに、落ち葉等のゴミを拾い上げて、墓石の周りも身ぎれいにする。

その後、お花を活ける水差しの汚れた水を新しい水に入れ替え、
予め買っておいた花をその水差しに活けて、少しでも綺麗に見えるようにその花を整える。

次に、ティッシュや新聞紙を丸めて、ライターで火を点けて燃やす。
その火を頼りに、線香に火を移す。

火の点いた線香を家族で分けて、それぞれが線香を墓前にそっと置く。
そして、自然に静かに手を合わせ、ほんの数秒だけ黙とうする。

  線香の香りが墓前に漂う・・・・・

  一瞬の静寂・・・・・

  この時ばかりは、いつも神妙になる・・・・・。

私の場合、田舎に帰るのは毎年2〜3回。

当たり前かもしれないが、田舎に帰ったら、必ず墓参りをする。
そして、必ず、ほんの数秒だけだが、このように神妙な気持ちになる。

普段の私は『24時間仕事します!』くらいの気持ちで仕事が好きで、
情熱を持って行っているが、
年間2〜3回の墓参りの時だけは、
ほんの数秒だけ、仕事を一瞬のうちで完全に忘れ去ってしまう時である。

(ちなみに、私は完全なる無神論者で、特別に信仰する宗教はない)

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