VOL103.「“隠れた”根っこ・・・」
先日、クライアント企業が運営する最終処分場に行ってきた。
最終処分場、つまり、廃棄物の埋め立て場である。
最終処分場には、大雑把に言って2種類ある。
安定型処分場と管理型処分場である。
かなり分かりやすい言い方をすると、
安定型処分場とは、廃プラ(廃棄プラスチック)やガラスくず・陶磁器くずのような、
性状が安定していて、埋め立てても有害にならないような廃棄物を埋める埋立場。
一方、管理型処分場とは、汚泥とか焼却灰とか、アスベスト(飛散性)とか、
有害な廃棄物を埋める埋立場。
安定型処分場よりも、相当、厳重に建設され、運営されている。
で、先日、私が行ったのは、管理型処分場の方。
当たり前かもしれないが、
まず、一般人では、絶対に足を踏み入れることができないような場所だ。
ここまで、聞くと、
「そんなところに足を踏み入れて大丈夫???」
と、一般の方は聞くだろう。
実は、処分場には、“良い処分場”と“悪い処分場”がある。
“良い処分場”とは、法的にしっかりと遵守しているのはもちろんのこと、
上手にきっちりと管理・運営している処分場だ。
“悪い処分場”とは、違法行為をしていることもあるし、
埋め方が上手くなく、管理の仕方も悪い処分場だ。
普通の業界・業種と同様、処分場の場合も、
その運営方法や管理手法により、相当、処分場自体の利益率は変動する。
単純に埋め立てているように見えて、その受け入れ方法・埋め方・管理方法により、
効率が全く異なる。
私などは、いろいろな処分場を訪問しているので、
この“良い処分場”と“悪い処分場”をほぼ見分けることができる。
まあ、見分け方と言うか、見るべきポイントがあるのである。
もちろん、我々がお付き合いさせて頂いているのは、“良い処分場”である。
ところで、日本の場合、環境ビジネス・・・・と言っても、
そのマーケットは、“廃棄物&リサイクルマーケット”が50%以上は占める。
エネルギー関連とか、水関連とか、土壌関連とか、・・・、
そういうマーケットよりも、“廃棄物&リサイクルマーケット”の方が圧倒的に多い。
(ヨーロッパは、逆に、エネルギーマーケットの方が圧倒的に大きい)
ましてや、日本では、
温暖化とか、CO2とかは、まだまだ、ビジネスの体を成していない。
したがって、
“廃棄物&リサイクルマーケット”を語らずして、
日本の環境ビジネスマーケットは語れない。
“廃棄物&リサイクルマーケット”を知らなければ、
日本の環境ビジネスマーケットを知っていることにはならない、
とも言える。
その廃棄物&リサイクルマーケットの中の最終到達ルートが、いわゆる、最終処分場だ。
つまり、
最終処分場は、“環境ビジネスの隠れた根っこ”
と言って良いかもしれない。
なかなか、表舞台にはでないマーケットだからだ。
そして、一方で、
どんなに廃棄物を分別して、リサイクルしても、必ず、最終処分場行きの廃棄物は出てしまう。
一生涯、この最終処分場にお世話にならないという人は、絶対にいないのである。
私に限らず、船井総研環境ビジネスコンサルティンググループのメンバーは、
このような“環境ビジネスの隠れた根っこ”に対する経営改善・アドバイスをしている。
一般の方々には、直接的に馴染みの少ないこの“根っこ”こそ、
非常に大事な部分だと思っている。
目を背けたくなる方々もいる一方で、現実的に目を向けなければいけない。
「環境!環境!」と言うと、
温暖化とか、CO2とか、何か大きな漠然としたイメージ、
あるいは、浮かれたイメージもする中、
今回は、敢えて、現実的な話を取り上げてみた。