« 2011年6月 | メイン | 2011年8月 »

2011年7月25日

VOL.269 「中国の高速鉄道事故」

既に報道されているように、
7月23日、中国浙江省で高速鉄道列車(中国版新幹線)の追突脱線事故が起きた。
死者は35人、負傷者も210人に達するという大惨事だ。

先行きの列車が落雷で停電し急停車したところに、後から来た列車が追突。
合計6車両が脱線し、そのうちの4車両は高架から落下。
車両に乗客が閉じ込められたとのこと。

高架から宙吊りにされたあの列車を見ると、本当にゾッとする。

列車衝突を防止する制御装置や運行指令と列車の連絡態勢に
問題があった可能性が高いと言う。


もともと、中国の高速鉄道は問題が山積みされていた。

まず、日本など他国が開発した技術を盗用?するだけではなく、
逆に、それらを他国へ特許申請しているというのは有名な話だ。

また、営業速度などを重視して、安全面を完全に疎かにして
土木工事に手抜きがあったとされている。

その結果、高速鉄道建設に携わった技術者が
「自分は絶対に乗らない。親友にも乗らないように勧める」と
公言しているようだ。


実際の開業後だが、開業してまだ1ヶ月間、
乗客の喫煙によるシステム誤作動など、様々な問題が相次いで発生しており、
乗客率も低迷したまま。

そして、やはり、その列車内のマナーも最悪とのこと。
例えば、座席を向かい合わせた4人の乗客が大声で賭け事を行っていたり、
携帯電話で大声で話しながらヒマワリの種を食べ、
種の殻(から)を床に捨てていた光景があったり・・・。

まあ、今に始まったばかりではないが、
中国人のプライドは高く、ハードは大げさに作るが、
ソフト面・人的面では、目を覆うような場面が多い。

さらには、高速鉄道に関する汚職も、早速、表面化しており。
鉄道部門技術トップに何と約2000億円渡っているという話も出てきている。


どうやら、今回の追突・脱線事故も起こるべくして起こったものと言っても
過言ではないだろう。

安心・安全よりも、「最高速度で世界一」と営業速度を重要視した結果だ。

営業的・経済的なものの優先順位を高めて、
安全・安心をないがしろにするとこうなるのだろう。

そして、今後とも、このようなトラブルは後を絶たないのだろう。


中国経済のバブル崩壊・・・、
経済重視政策による人命軽視問題・・・、
貧富の差による民衆の暴動・・・、
そして、
本質的に低い国民モラル・・・、
・・・・・

そのような課題・難題を抱えているのが中国。
中国との取引は本当に気を付けなければいけない。

出来れば、避けた方が良いだろう。


しかし、そういう話をすると、必ず、こう言う方がいる。

「それは分かるが、閉塞した日本経済に比べて、
とにかく、中国市場は大きく魅力的だ!」と、
一切、意に介さない方がいる。


しかし、私などは、上述された状況の中国に対して経済活動を強化すること自体、

「心が痛む・・・」と言うか、
「良心が痛む・・・」と言うか・・・。

そんなレベルである。


この「良心(モラル心・道徳心)」こそ、
これからの経済活動では最も重要視すべきものではないか?

そう感じるのである。

2011年7月18日

VOL.268「凄いぞ!日本!女子サッカー金メダルだ!」

女子ワールドカップサッカー決勝、「日本対アメリカ」、
今朝、私も食い入るようにテレビ中継を見た。

(プライベートな私は、実は、サッカー大好き人間である)

「凄い!凄過ぎる!」

今でも、そう感じる。

相手は、ランキング1位のアメリカ。
予想通り、パワーもあり、スピードもあった。

体格で圧倒的に劣り、時には吹き飛ばされたりもしていた。
大人と子供・・・と言うか・・・。

案の定、試合開始当初は、ガンガンに攻められて、
何か、サンドバッグ状態のようだった。

しかし、「0−0」から先制点を入れられても、同点「1−1」に追い付き、
延長戦で勝ち越し点を取られても持ち直し、「2−2」の同点に追い付いた。

そして、最後の最後、PK戦でのゴールキーパーのファインセーブの連発。


本当に粘り強かった!
辛抱強かった!

そういう印象が強い。

大会期間中、確かに、日本の技術・テクニックは賞賛されていたが、
そのようなテクニック論以上に、“精神的なタフさ”が凄かった。

パス回しが上手いとか、ボールコントロールが上手いとか、
そのような技術論以上に、“めげない強さ”が光った。

小さな体で良くやっていた。

わずか20日間程度で6試合をこなし、疲労はピークになっているはずなのに、
送り出された全選手がとにかく良く走っていた。

1人がボールを持てば、別な1人がフォローに入り、
またさらに、1人のフォローが入り、

1人が抜かれても、また、1人来て、また、抜かれても、また、1人来る。
そして、相手を囲むように、ボールを奪取していた。

使い古された言葉であるが、チームワークは見事だった。

連動!連携!連帯!

考えるに、企業経営も一緒。

やはり、一企業としての経営が「連動!連携!連帯!」していかないと、
良い業績は上げられない。

トップ・経営者から現場末端の従業員に至るまで、
上手く「連動!連携!連帯!」していかないと、良い経営にはならない。

本当にそう思う。

それにしても、日本女子サッカーチーム、おめでとう!

これまた使い古された言葉であまり使いたくはないが、
「勇気をもらった!」
そんな思いをしているところだ。


2011年7月11日

 VOL.267「日本のエネルギー これからどうなる?」

前回ブログ「VOL.266」では、以下のような内容を伝えた。

1.間違いなく、太陽光発電は伸びる
2.太陽光による発電量は現在の10倍以上になるだろう
3.しかし、これまでの原子力に代替されるほどのメジャーにはならない
4.せいぜい、日本の全発電量の数%程度だろう
  (震災前の原子力は30%程度のシェア)
5.それどころか、太陽光はメジャーなシェアにすべきではない

この理由についても前回ブログで伝えている。


また、大震災直後(3月下旬)に行った船井総研主催「環境ビジネス勉強会」での
私のテキストの一部を以下に抜粋する。

1.福島第一原発は安定冷却に3〜5年、
  安定固定化に30年以上と思って覚悟した方が良い
   (安定固定化は無理かも?)
2.ほぼ半永久的に、広い範囲で一定レベル以上の放射線が
  大気・土壌・地下水・海・河川、 及び、飲料水・食物中から検出される
3.やはり、福島第一原発30km圏内は通常生活するには厳しい
4.日本全国の原発は順次停止される可能性が高い
5.原子力は増えない、減る一方
6.短期的にはLNG発電しかない(古い火力発電も問題あり)
7.もはや、電力の供給量は増えない
8.間違いなく、電力単価は上がる、全国的に10〜20%は当たり前で、
  それ以上になるだろう


つまり、私が思うに、
原子力もダメ、太陽光も大幅に伸びるがメジャーにはならないのである。


ならば、どんなエネルギーが出てくるのか?

風力か?
地熱か?
波力か?
???

確かに、それらすべてに可能性はある。
大幅に伸びるだろう。

でも、メジャーなシェアにはならない。

これら既存の自然エネルギーは伸びたとしても、
元々の発電量は少ない為に、どれもこれもがメジャーにはならない。

既存の自然エネルギーは、それぞれ、
小国分裂・・・みなたなもので、天下統一・・・まで行かないだろう。


では、何が出てくるか???


答は・・・・・、「何も出てこない!」である。

厳密に言うと、

「2015年までには、これ!と言ったものは出てこない!」
「2015年を過ぎれば、
既存の自然エネルギーではない第三のエネルギーが見えてくる!」
「ただし、それが、本当に定着するのは2020年頃か?」
「それまでは、決め手となるものは現れない!」


これは、どういうことか?

「本格的な『省エネルギー・低エネルギーの時代』に突入する!」
「そして、その時代を経なければ、本当の『第三エネルギーの時代』に変換しない!」


ということである。


我々人間は、どうしても、

「コレがなければ、アレ!」
「アレがなければ、ソレ!」

というように現状レベルの贅沢?を維持したいが為に、
常に代替を探そうとしてしまう。

しかし、

「その考え方自体がダメなのだ!」
「今回の大震災から全く学んでいない!」

私はそう思う。

口では「頑張れ!東北!」とか言っているが、
結局、今の贅沢を維持したい人が大半なのである。

「その考え方自体を見直すべきだ!」

と、思うのである。

今は、まさに「『エネルギー神話』が崩壊した」のである。

過去、1990年代には『土地神話』が崩壊した。

それまで、我々は、

「土地は上がる!上がり続ける!」
「土地を買って、その土地の価値を担保に借金をして、
また土地を買い、また、借金をして・・・」

そのようにしてバブルを作り、見事に崩壊した。

「土地は上がり続けない!」のである。

同様に、「『金融(株式)神話』も崩壊した」

「株は上がり続ける!」
「株を買って、その時価評価を担保に借金をしてまで、また、株を買い・・・」

そのようにしてバブルを作り、見事に崩壊した。

「株は上がり続けない!」のである。

エネルギーも同様だ。

「エネルギーは増え続けない!」のである。
「エネルギーは減る!」のである。

と言うか、「減らす!」べきなのである。


日経平均のバブル時のピークは38,000円を越えた。
今は10,000円程度なので、ざっと4分の1。

土地などは、バブルの10分の1になっているところもある。


エネルギーだって同様に、その使用量が大幅削減になるだろう。

2015年までには、間違いなく、現在の使用量の70%程度になっていく

と私は見ている。

節約や自粛と言った意識による削減効果と
省エネ技術・低エネルギー技術による削減効果である。


ちなみに、この省エネ技術・低エネルギー技術については、
間違いなく、日本は世界のNO1だ。

前回ブログでも伝えたように、
日本は太陽光による熾烈な競争を選択してはいけない。
結局は資源獲得競争になるからだ。

それよりは、省エネ技術・低エネルギー技術による競争を選択すべきである。

その方が、世界の中で圧倒的に日本は強い。
資源に乏しい日本ほど、強いのである。

だから、太陽光の競争ではなく、
この省エネ技術・低エネルギー技術でドンドン勝負すべきなのである。


そして、

「エネルギーが増大していく経済に合わせようとエネルギー政策を考える」
のではなく、
「エネルギー消費を減らせるような経済に転換すべき」
なのだ。

我々1人1人が、
「エネルギー消費を減らせるような経済・ライフスタイル」
を実践していくべきなのだ。

これにより、結果として、日本の良さが出て、
世界の最先端モデル国になっていくのである。


マクロに見れば見るほど、客観的に見れば見るほど、

『土地神話の崩壊』

そして、

『金融(株式)神話の崩壊』

同様に、

『エネルギー神話の崩壊』

その後、更に続くのは、

『食料神話の崩壊』

と、続いていくだろう。

これらは、自然界の大きなサイクルのように思える。
人間の欲が作ったシステムは、結局、人間自らの欲で崩壊していくのである。


以上、今回はここまでにしておく。

次回、もう少し深堀りしていこう。

2011年7月 4日

VOL266.「太陽光発電について」

前回ブログ「VOL265」では、
ソフトバンクの孫社長の提案するプロジェクトについて取り上げた。
今回は、太陽光発電についての私なりの意見をお伝えする。

早速だが、結論を先にまとめると以下の通りである。

1.間違いなく、太陽光発電は伸びる

2.太陽光による発電量は現在の10倍以上になるだろう

3.しかし、これまでの原子力に代替されるほどのメジャーにはならない

4.せいぜい、日本の全発電量の数%程度だろう
  (震災前の原子力は30%程度のシェア)

5.それどころか、太陽光はメジャーなシェアにすべきではない


現在の太陽光設置件数は住宅需要中心に約80万件弱で、
その総発電量は3Twh程度。
※Twh(テラ・ワット・アワー)=1,000,000,000kwh

この発電量はあくまでもかなり多めに見た推定値だが、
今回、破壊された福島第一原発の総発電量(33Twh)の10分の1程度である。

なので、太陽光が全国的に10倍伸びたとしても、
福島第一原発1箇所程度にしか過ぎない。
日本全体の総発電量は約1,200Twhなので、
この値はせいぜい3%程度のシェアである。

つまり、現在の太陽光は0.3%程度、
10倍になっても3%程度のシェアなのである。

もちろん、ソフトバンクの孫社長が目指しているメガソーラー化は進むだろう。

孫社長の提案は、
休耕田の20%をパネルにして、かつ、設置可能な既存住宅の屋根の50%、
かつ、新築ビル・住宅の屋根すべてにパネルを載せると言う。

しかし、そんなことをしたら、
逆に、自然界のバランスが崩れてしまうだろう。
本来、太陽光を吸収して育つ植物へのエネルギーを
太陽光パネルが吸収してしまうからだ。
ヒートアイランド現象どころの騒ぎではなくなる。
道路はアスファルト、建築物の屋根は太陽光パネル、
田畑は削られ、やはり、パネル・・・・・。

これって、本当に自然界に良いのだろうか・・・?

世界に前例がないので何とも言えないが、
間違いなく、自然界のバランスを崩すだろう。

それ以上に、太陽光には課題が残る。

価格だ。
補助金や政策なくしては、競争できない。

それと、パネルに占める原材料費(現在の原材料のメインはシリコン)
の比率が高いこと。
パネルに占める原材料費が高いと言うことは、
ハード比率が高いと言うことであり、
技術費の占める割合が低い、つまり、ソフト比率が低いと言うことになる。

すると、結局は資源の獲得競争(ハードの競争)になってしまう。
日本が得意とする「ソフト競争」にならない。
それは、まるで石油の獲得競争のような相場市場主義にさらされるリスクがあり、
自動車産業のような技術力を駆使した競争にならないのである。

そのような「資源獲得競争の市場」に真っ向から入って良いのか???
せっかく「“脱”石油」を目指そうとしているのに、
またしても、「資源依存型」の体質になってしまう。

と、私はそう思う。

なので、「太陽光発電をメジャーなシェアにすべきではない」と考えるのである。

もちろん、シリコン以外の材料、例えば、「CIS」や「CIGS」、
あるいは、「色素増感」等の非シリコン系の材料もある。
これらの原材料が主流になれば日本にも分があるが
まだ実用化を論じ合えるレベルにはなっていない。


以上、私の意見としては、

「太陽光は10倍程度に伸びるが、メジャーなエネルギー源にはならない!」

そう思うのである。

ならば、「今後はどうなっていくのか???」
「原子力に代わって、どんなエネルギーが出てくるのか?」

それは、次回のブログでお伝えしよう。






■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!


●船井総合研究所
コンサルティングメニュー






【オススメブログ】



オフィシャルサイトはこちらからどうぞ 株式会社船井総合研究所


ブログランキング【くつろぐ】
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 環境ブログ 環境ビジネスへ

■過去の日記