« 2013年1月 | メイン | 2013年3月 »

2013年2月25日

VOL.351「TPP」

TPP(TRANS−PACIFIC PARTNERSHIP)に関して、
安倍首相とオバマ大統領の会談が行われたようだ。

マスコミ等でも報道されているように、
日米間で以下が認識されたとのこと。
・全ての物品が交渉の対象とされること
・一方的に全ての関税を撤廃することを求めないこと
 (日本:農産品、アメリカ:工業製品)
・最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであること

これを受けて、改めて、
JA全中の萬歳会長はきTPP交渉参加に反対、
経団連の米倉会長は歓迎のコメントを発表したようだ。

ちなみに、現在のTPP加盟国・交渉国は、
シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、
マレーシア、ベトナム、ペルー、カナダ、メキシコ、
そして、アメリカの11カ国。

改めて見ると、中国も韓国も入っていない。
両国共に自国には不利とのことで拒否しているようだ。

それと、これら11カ国に日本を入れた場合、
GDPを比較すると、日本とアメリカで全体の90%以上を占めるという。

(それならば、日本とアメリカだけの二国間問題ではないかとも思う)


ところで、似たようなものにFTA(特定国間の自由貿易協定)がある。
このFTA、日本はこれまで13カ国との間で締結しているが、
米、小麦、牛肉等の農産品約840品目、
鉱工業品で約90品目の関税を維持している。
その割合は全品約9000品目の10%強もある。
つまり、日本の他国との自由化率(関税を掛けていない比率)は90%未満。

これに対し、アメリカやシンガポール、オーストラリア、チリ等の間では、
それぞれの自由化率は軒並95%を超えている。
アメリアと韓国にいたっては自由化率は98%。

要するに、日本以外の国々はすでに関税率が低く自由化率が高い。


一方、アメリカは日本車の輸入に対して2.5%程度の関税。
それに対して、日本が掛けている農業分野の小麦の関税は60%程度、
バターの関税は約70%、米にいたっては何と80%も掛けている。

これらの関税が撤廃されると、日本の工業分野の恩恵は数%程度。
しかし、農業分野の損害は数十%以上になる計算だ。

さらに、たとえ、仮に関税撤廃の例外が認められても、
貿易品目の最大1%程度という見方が一般的なので、
相当数の農業品目の関税が撤廃されるだろう。

消費者が受ける恩恵は確かに大きいが、
農業界にとっては確実に壊滅的になるのだろう。

以上のように数字的に整理すると、
「メリット」<<「デメリット」となり、
日本にとってはデメリットの方がはるかに大きいようだ。


さて、数字的な考察はこの辺にしておいて、私の結論を以下に示す。

・TPP参加はNG!
・農業を単純に「安ければ良い!」というノックアウト方式の
 市場原理ビジネスにさらすべきではない
・つまり、農業を工業製品と同様に考えるべきではない!


本来、農業で目指すべきもの、食で目指すべきはもの、
「地産地消」であり、「身土不二」と私は思っている。

ここで言う「身土不二」とは、
「人と土は一体である。
人の命と健康は食べ物で支えられ、食べ物は土が育てる。
人の命と健康はその土と共にある」
という考え方。

その昔、四里四方(16km四方)で摂れる旬のものを
正しく食べようという考え方があった。

少し言い方を換えると、「医食同源」と言っても良いだろう。

しかし、現代の食生活と言えば、
海外産が溢れ、添加物が多く使われて薬漬けにされて、
その悪影響が蓄積されている。
大袈裟かもしれないが、
生命の危機にまで発展するのではないかと思う。

私の中では、
「業界を守る」というよりは「生命を守る」という意識の方が強い。

(むしろ、農業の業界はドンドン改革しなければいけない)

さらには、国内産であっても生産段階で農薬・化学肥料が使われており、
その農薬・化学肥料の原料は輸入された石油。
と言うことは、結局のところ、100%純国内産はほんのわずかで、
食の自給率は極端に低いことになる。

これらは工業製品と同様な考え方に基づいた
ノックアウト方式の市場主義による弊害だろう。


本ブログを読んで頂いている皆様はいかに考えられるでしょうか?

2013年2月18日

VOL.350「北朝鮮 核実験」

すでに周知の通り、今から1週間前の2/12(火)、
北朝鮮は核実験を行った。
これに対して、矢継ぎ早に日本の安倍政権や韓国、
そして、アメリカのオバマも非難声明を出した。

マスコミもこぞって「北朝鮮はヒドイ!」という報道を行い、
ご丁寧に“普通の”サラリーマンやOL等に街角インタビューをして、
「北朝鮮を許すな!」と言わせていた。


しかし、本ブログを読んで頂いている勉強熱心な方々であれば、
この一連の騒動が「いつもの茶番劇」であるというのは分かっているだろう。


さて、今回の騒動によって何が起きるのか?

もちろん、いつもと同じ。
アメリカの軍需産業が日韓に戦闘機や武器を売りつけてくるのだろう。

平和になると武器が売れなくなる。
だから、適当に混乱を起こす。

もう何十年も繰り返し使われている同じシナリオだ。


これはまさにビジネスの話。
火種になるような国をひとつ置いておけば、
その周辺国はアメリカの武器を買ってくれる。
ついでにアメリカの言うことを聞いてくれる。

周辺国というのは、今回はもちろん、日本や韓国。


アジアから北朝鮮がいなくなれば平和になる。
そうなると日本も韓国もアメリカの武器を買わないし、
アメリカの言うことも聞かなくなる。

アメリカのアジアでの役割は相当に低下する。
しかし、北朝鮮を残して、時々思い出したように暴れてくれたらありがたい。

「アジアの平和を守るためにアメリカの軍事力が必要だ!」となる。


アメリカの主要産業の1つは「軍需産業」。

ハリバートン、ロッキード・マーティン、ボーイング、
ノースロップ・グラマン、ユナイテッド・テクノロジー、
ゼネラル・ダイナミックス、ロックウェル・コリンズ、
・・・・・・・

これら巨大企業の下にも多くの関連企業・下請け・孫請けがある。

戦争がなければ、上記企業の職はなくなる。
そうなると、その政権は突き上げられる。

いつの時代にも紛争が必要で、武器の必要がない平和は困る。
北朝鮮があるから武器を日本に売れて、アメリカが必要とされる。

さらには、金政権が崩壊しそうになると、逆に援助物資を送って支える。


もう何十年も繰り返し同じシナリオが使われている。

まさに巨額なおカネが動くビジネスの話である。

おカネ至上主義の資本主義世界の影の部分と言える。


とにかく、本ブログを読んで頂いている勉強熱心な方々にとって、
この手の話はもう常識だろう。


やはり、このようなキナ臭いビジネスとは無縁のビジネスをしたい。


“本当に”必要なモノを作り、
不必要なモノは作らず、

“本当に”必要なモノを売り、
必要なモノを買う。

そして、何事もほどほどに・・・、

適正な売上と適正な利益、

何事もほどほどに・・・、

“つつましく・・・”
“適切に・・・”
“しっかりと・・・”

ビジネスを行っていきたいものである。

2013年2月11日

VOL.349「新規事業参入での成功パターン・失敗パターン?」

多くの企業が環境・エネルギービジネスへ新規参入を目指しているが、
苦戦気味の企業が多いことを前回ブログでは伝えた。

そして、上手く行っていない要因は以下のどれかであるとも伝えた。

1.始めから「新規顧客」を狙っている
2.あまりにも「ピン狙い」をしている
3.マスコミ情報しかなく、イメージ先行し過ぎ
4.環境・エネルギービジネスの実態を知らな過ぎる
5.経営トップが率先していない

上記1・2・3は前回ブログで説明しているので、
今回は4・5について取り上げる。

まず、4。
これは3にも連動するが、ビジネス現場の実態をあまり知らずに
参入してしまっているケースが数多く見られる。
エンドユーザーのニーズを把握し切れていないのである。

環境・エネルギービジネスを大きく分類すると、
・再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づくビジネス
・自家発電・蓄電ビジネス
・省エネビジネス
・水ビジネス
・土壌ビジネス
・廃棄物リサイクルビジネス
・その他etc

このうち、現段階でもっともマーケットが大きいのは
上記5番目の「廃棄物リサイクルビジネス」である。
しかも、他のマーケットの大きさの3倍はあり、
断トツのNO1のマーケット。


すでに、この時点で「えっ!?」と思われる方がいるだろう。
一般の方々は「廃棄物リサイクルビジネス」が
そこまでのマーケットとは思っていないのである。

この「廃棄物リサイクルビジネス」に続いてマーケットが大きいのは、
「水ビジネス」で、その次は「省エネビジネス」と続く。

ちなみに、「省エネ」マーケットにしても
LED照明とか、空調デマンドカットとか、そういうマーケットよりは、
製造業における工場設備の省エネマーケットの方がはるかに大きい。

製造業の空洞化と言っても、現実的に今も日本は「モノ作り大国」。
製造業の使用エネルギーは莫大。
このマーケットへのアプローチはまだまだ未開拓な分野が多い。
エンドユーザーの現場ニーズはあるが、
その需要に供給が追い付いていないのである。

それに対して、太陽光とか、LEDとかは逆で、
供給が需要をはるかに上回っている。

前回ブログでも以下のように説明した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

マスコミやネットで良く登場する商品は
太陽光・バイオマス・蓄電池・LED・スマートメーター・・・

確かにマーケットは広がっているが、
需要以上に供給過剰で競争激化なのである。

小学生のサッカーと一緒だ。
小学生がサッカーをやり出すと、
ボールの方向へみんなが一斉に走り出し、
そのうち団子状態になってお互いがとにかく前へ前へ蹴り合う。
で、また、ボールがそれると、それに群がる。
コートが広いのに10分の1のスペースでボールを蹴り合って、
右や左へと群れが動いている。

それと、全く同じ状況なのが、
環境・エネルギービジネスの新規参入状態だ。
何か1つの商品が注目されると、
それに多数の企業が群がり、あっという間に競争激化・・・。

まさに、小学生のサッカーだ。
最近はサッカーがすこぶる上手い小学生もいて、
むしろ、小学生の方がサッカーのフォーメーションとか、
戦術とか理解して組織的に動いているのではないか。

要するに、小学生以下のレベルなのである。

あまりにも、本当の需要、現場の需要を知らな過ぎるのである。

(以上、前回ブログより)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後に、上記5(「経営トップが率先していない」)。

企業規模によるが、新規事業開発を一担当者に任せ切りなケースがある。

例えば、名立たる大手上場企業の一担当者が
私の元に相談に来られることが多々ある。
新規事業開発を任されている・・・と。

その企業規模からすると情報網は多く持っているはずであるが、
結局、一担当者の個人スキルに任されている為に限界がある。

良く言えば、孤軍奮闘、
悪く言えば、1人(あるいは、数人)でもがき苦しんでいる。

ましてや、大手ではない中小企業の場合、
経営トップが引っ張らなくて何が動くのか。

もちろん、担当者を置くのは必須であるが、
新規事業の方針が社内でコンセンサスを得られておらず、
「何か、新しいことを始めたぞ・・・」
と他部署の連中から“よそ者扱い”されているケースがある。

これでは上手く行かない。


以上、前回・今回と新規事業参入での失敗パターンを中心に話をした。
成功するには、これら失敗パターンの逆をやることである。


※新規事業開発を成功させたい方は、
 一度、船井総研にお問い合わせ頂きたい。
  
 <環境ビジネスなんでも相談 受付中>
 http://www.eco-webnet.com/business.html

 TELでの問い合わせ:
 株式会社船井総合研究所 
 環境ビジネスコンサルティンググループ担当:馬道(ウマミチ)
 TEL:03-6212-2931 

2013年2月 4日

VOL.348「新規事業参入での成功パターン・失敗パターン」

現在の私のコンサルティング領域はほぼ95%「環境・エネルギー分野」である。
その中で一番多いテーマが「環境・エネルギービジネスへの新規参入」。

「本業は○○していますが、
将来を考えると今のままでは尻すぼみになるので、
 環境・エネルギー分野で新しい事業を立ち上げたいのです」

私の元にはこういう相談が多い。

で、そういう相談に来られる企業の多くは、

「全くこれから初めて立ち上げる(全くのゼロ)・・・」というよりは、
「すでに準備が始まり模索している・・・」
あるいは、「立ち上げてすでに1〜2年経っている・・・」
「でも、なかなか結果が出ない・・・」

そういうケースが大半である。

つまり、「少し手を付けたがなかなか上手く行っていない」というのである。
まあ、上手く行っていないので相談に来られるとは思うが、
とにかくこのパターンが多い。

例えば、
「本業は典型的な建築業、太陽光と蓄電器を手掛けている・・・」
「電子部品商社が本業で、LEDを始めている・・・」
「IT・ソフト開発が本業、電力見える化システムを開発した・・・」
「本業は産業機械メーカー、環境関連の機器を開発中・・・」
・・・・・・・

あくまでも、上記は一例であるが、
要は、どの企業もあまり上手く立ち上がっていないのである。

上手く行っていない要因は以下のどれか。

1.始めから「新規顧客」を狙っている
2.あまりにも「ピン狙い」をしている
3.マスコミ情報しかなく、イメージ先行し過ぎ
4.環境・エネルギービジネスの実態を知らな過ぎる
5.経営トップが率先していない

上記1であるが、
「環境・エネルギー」分野において、
自社から見て「新商品」を扱おうとしているのに
顧客ターゲットを「新規顧客(新業界)」にしているケースである。

その企業にとっての「新規顧客(新業界)」に対して、
「新商品」を売るというのは至難の業である。
「新」×「新」で成功するのは至難の業だ。

まずは、本業での既存顧客(既存業界)に対して、
「環境・エネルギー」分野の新商品をしっかりと売って実績を作るべきである。

例えば、本業が建築業で工場等への出入りが多いのであれば、
まずは、既存顧客(工場)にターゲットを絞るべきである。

「新商品」を「新規顧客(新業界)」に売る「新」×「新」の戦略は
まず失敗する確率が高い。

次に、上記2。

「ピン売り」してしまうのである。

例えば、良いメーカーと接点が持てたので、
LEDを売ろうとか、蓄電器を売ろうとか、
あるいは、ある種の空調省エネ商材とか、
単品を取り上げて「ピン売り」するケース。
これも失敗確率が高い。

で、その場合、
「○○単独ではダメなので、△△や□□も揃えて売ろう!」
といって、「ピンの複数売り」をしているケースが多い。

野球に例えるならば、
「ホームランバッターを9人並べれば勝てる!」
みたいな発想なのである。
もちろん、ホームランバッター9人並べても野球には勝てない。
これも失敗する。

次に、上記3。

マスコミやネットで良く登場する商品は
太陽光・バイオマス・蓄電池・LED・スマートメーター・・・

これらは注目されているし、ユーザーも興味がある。
しかし(買取制度が始まった太陽光は除くと)、
現実的にこれらの商品を扱っている企業は苦戦気味である。

確かにマーケットは広がっているが、
需要以上に供給過剰で競争激化なのである。

小学生のサッカーと一緒だ。
小学生がサッカーをやり出すと、
ボールの方向へみんなが一斉に走り出し、
そのうち団子状態になってお互いがとにかく前へ前へ蹴り合う。
で、また、ボールがそれると、それに群がる。
コートが広いのに10分の1のスペースでボールを蹴り合って、
右や左へと群れが動いている。

それと、全く同じ状況なのが、
環境・エネルギービジネスの新規参入状態だ。
何か1つの商品が注目されると、
それに多数の企業が群がり、あっという間に競争激化・・・。

まさに、小学生のサッカーだ。
最近はサッカーがすこぶる上手い小学生もいて、
むしろ、小学生の方がサッカーのフォーメーションとか、
戦術とか理解して組織的に動いているのではないか。

要するに、小学生以下のレベルなのである。

あまりにも、本当の需要、現場の需要を知らな過ぎるのである。


※次回に続く






■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!


●船井総合研究所
コンサルティングメニュー






【オススメブログ】



オフィシャルサイトはこちらからどうぞ 株式会社船井総合研究所


ブログランキング【くつろぐ】
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 環境ブログ 環境ビジネスへ

■過去の日記