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2013年4月30日

VOL.358「再生可能エネルギ−を活用した新ビジネス」

再生可能エネルギー固定買取価格制度が2年目に入っている。
もう周知の通り、
2年目の買取価格は、太陽光の場合で37.8円/kwhと
1年目価格の42円/kwhよりも10%程度だけ安い価格で済んだ。

昨年度の一時期にはもっと安くなるという見方もあったが、
中長期的にこのビジネスに取り組もうとする企業にとっては
引き続き興味の持てる価格となった。

さて、昨年来、本ブログでも予測をしていたが、
水面下でこのビジネスにおける「M&A」が始まっている。

それはどういうことかと言うと、
初年度の高価格(太陽光ならば42円/kwh)で
設備認定取得した事業者が
自ら事業(売電事業)運営するのではなく、
それを転売するパターンである。

正式には「事業売却」、もっと正確に言うと、「権利売却」。

当たり前だが、初年度のような高価格はもう永久に出ることはない。
したがって、「プレミアム」が相当付いている。
この「プレミアム」を売るビジネスである。
あるいは、「完全転売」とまで行かなくても、
このプレミアムを活用して「事業提携」をしていくビジネスである。

ところで、
設備認定を取得するには場所の条件と設備の条件の両面が必要である。
いくらハード的な設備の条件が整っていても、
どこで事業を行うかの場所の条件が整わなければ認定されない。
実はこの場所の条件をクリアするのが難しい。
地主の了解と電力会社の了解が必要だからだ。
発電事業を成功させるには相当に地代が安くないと成り立たない。
地代が年間200円/?以内でないと成り立ちにくい。
かつ、相当な面積が必要だ。
メガソーラークラスになると、5000坪くらいは欲しい。
もちろん、投資負担が大きくなるので山林では難しく、
平地(更地)が望ましい。
さらには、発電・送電するには近くに送電線が必要である。
仮に、送電線が近くにあっても、電力会社の了解を得なければいけない。

このように、何重にも条件が上手く重ならないといけないのである。
このような土地はなかなかお目に掛かれない。

以上のような何重にも重なった条件をクリアして、
かつ、今年3月までに認定取得した案件となると、
やはりプレミアムが相当付いて当然である。

本ブログを通じて、私はこの「権利ビジネス」を伝えていたが、
想定以上に早く、かつ、多く始まっているようだ。

それと、もう1つ。

既述したのは、権利取得した企業がそのままでは事業をしないパターンであり、
すぐに売却(あるいは、事業提携)するパターンである。

そうではなくて、自ら認定取得して自ら発電事業をしたが、
当初の目論見よりも投資額が掛かってしまう、あるいは、
当初の目論見よりも発電が落ちて売上が上がらない、
そういう案件も今後増えてくるだろう。
いわゆる、見込み違いによる不採算事業である。

これによる事業売却(M&A)という話も出てくるだろう。

10〜12年間で償却を計画していたが、
このままだと13年以上は掛かってしまう、
しかも、手元資金が枯渇してきて15年は持たない、
一括売却しようか・・・、
などの話がこれから数年間で出てくる可能性は高い。

再生可能エネルギー固定価格買取制度に興味のある方は、
このような「権利ビジネス」「M&Aビジネス」に
もっと関心を持つと面白い展開が出来るだろう。
船井総研でもそのようなコンサルティング案件が増えており、
現実的に活動をしているところである。

2013年4月22日

VOL.357「電気事業法改正!電力小売完全自由化!」

今月4月、経産省から「電気事業法改正」の1つの方向性が出たようだ。

今回はそれを簡単に取り上げてみよう。
改正の目的は大きく4つ。
1つは「電力の安定供給」、2つ目は「電気料金の抑制」、
3つ目は「電力ユーザーの選択肢を広げる」、
そして、4つ目は「電力事業のビジネスチャンスの拡大」。
その先にもたらされる「電力完全自由化」。

以上4つの目的の為に、今後、以下のことが検討されるようだ。

まずは、電力融通問題。
今、各電力会社(東電・中電・関電・・・)が
自主的に連係して電力を融通し合っているが、
それはあくまでも各電力会社に任されている。
それに対して、
「もっと融通し合え」とかいう指示をする組織がなかった。
上手く融通し合えれば、電力供給の逼迫が低減される。
しかし、今は各電力会社に任されているので、
無理して融通し合わなくても良いことになっている。

さらに、今、特に電力逼迫時に「もっと供給しろ」と
各電力会社に指示できる組織もない。
これまた、あくまでも各電力会社に任せられている状態である。

そのような状態ではマズイので、
「電力の融通」と「電力の供給」を指示できる組織を
作ろうということのである。

次に、自己託送の問題。
電力の自己託送とは、
例えば、自家発電を持っている工場Aが
別な敷地にある自社工場Bへその自家発電の電力を供給したい場合、
今は各電力会社が自分達の判断で送電を拒否できるようになっている。
それを拒否できないように経産省が指示できるようになる。

また、夏期ピーク時等、電力が逼迫している時、
今、各電力会社は一方的に電力供給を制限できる。
実際に、昨年夏などは東電がユーザー(事業所)に対して
自分勝手に15%程度の削減の要請をしていた。
それに対して、経産省が各電力会社からのそのような供給削減を
監視し改善指導できるようになる。

さらに、
電力小売事業への参入の完全自由化については2016年から、
電気小売料金の完全自由化は早ければ2018年、
遅くても2020年から、
それぞれスタートさせるようだ。
で、さらには、
発電事業の自由化も時を同じくしてスタートさせるようだ。


とにかく、これまでの電力会社は、
国の予算をもらいその地域にたった1つの施設を作り、
その施設に通じる道路もたった1つだったという
ショッピングセンターみたいなものだった。

その町に1つだけのショッピングセンター、
そのショッピングセンターに通じる道路も1つだけ・・・、

満員の時にはショッピングセンターに入れないばかりか、
道路にも入れない・・・、
入ろうとすれば勝手に値上げされてしまう・・・、

でも、顧客はそこしかないから、行くしかない・・・、

例えるならば、そんな感じである。


このように誰もが認識しているように電力業界は遅れている。
それが、これから数年間、
やっとまともな議論がされていく。
そして、本当の自由化が始まっていくのだろう。


2013年4月15日

VOL.356「TPP交渉参加で日米合意!」

4月12〜13日に掛けて、
マスコミ等では「TPP交渉参加で日米合意!」
と報道されていた。

安倍政権には、

「これに参加すれば経済が活性化する!」
「逆に、参加しなければ
 日本は世界の流れに置いて行かれる!」
「大丈夫!デメリットは小さく出来る!」
「その代わり、メリットを最大化できる!」
「ほら、こんなに経済効果がある!」
「よし!今が最後のチャンスだ!」

という思いがあるようだ。
そしてさらには、そういう思いを根付かせたいようだ。

しかし、すでに本ブログでも伝えているが、

「TPPが誰の為のものか?」と言えば、
「ユダヤ系多国籍企業の為のもの」である。

多国籍企業が参加国の国内規制を無にする為のものであり、
企業の力が国の力よりも強い権限を持ち、
国の規制を超えてビジネス拡大することが出来るように
する為のもの。

本来、これを歓迎するのは、
外国からの企業に来てもらわない限り、
自前では産業も興せない国々であったり、
雇用も作り出せないような国々。

仮に、外国企業により国内が荒らされたとしても、
元々、荒れているし、むしろ、
それ以上に経済が活性化するので大歓迎!
という超後進国の国々。

なので、本来、超先進国の日本には向いていない。


ところで、実は、

TPPの中身をオバマは良く知らない(知ることが出来ない)・・・
アメリカ議会も良く知らない(知ることが出来ない)・・・
後で参加した国はすでに決まった内容には
異議が唱えられない・・・
アメリカ政府だって異議が唱えられない・・・

のようだ。

それと、
国内の規制・法律よりもTPP法が優先するので、
国内法では多国籍企業を規制出来ないばかりか、
逆に、多国籍企業が国内法で損害を受ければ、
損害賠償できるらしい。

要するに、相当決まっていて(3年前から)、
日本政府が言うような「これから交渉を・・・」
という“のんきな段階”では全くないようだ。

例えるならば、

フルマラソン大会の制限時間が過ぎてゴールの撤収が始まり、
関係者が「お疲れさま!」と挨拶し合っている時に、
まだコースに残りノコノコと沿道に手を振りながら
撤収の終わったゴールに向かって
走っている・・・

そんな感じである。

やはり、世界的な多国籍企業の力は凄い。

政治家を誘導して、国を支配して、
自分達の都合の良い法律を作って、
国境を無にしながら増殖・拡大していくのだから。

マスコミ等の報道による「TPP交渉参加で日米合意!」、
極めて危険な感じがする。


ところで、話は変わって、北朝鮮のミサイル問題。

これもいつもの「茶番劇」。
と言うか、恒例の「ビジネス交渉劇」。

アメリカでは、例の「財政の壁」問題で
2013年度国防予算が8兆円も強制的にカットされる
ことになっている。
これだけの額を確実にカットされたら
アメリカの基幹産業である軍需産業(多国籍企業)は堪らない。

そこでいつもの軍事的脅威(北朝鮮問題)を作っての
新規需要創造だ。
軍事的脅威があれば、日本政府も防衛費を増やして、
アメリカの新型軍事設備を買わざるを得ない。
日本が大型新設備を購入すれば、軍需産業は潤う。

まさに、“ビジネスマーケットの需要創造”。

ある意味、
「ビジネスとはこのようにしてマーケットを作るのだ!」
というお手本?と言えるのではないか。

つまり、自らが動いてマーケットを作り上げるのである。
黙って待ていては縮小するばかりだからだ。

危機を煽る・・・
その気にさせる・・・
一般普及させる・・・
プロパンガンダ(広告宣伝)する・・・

まさに、今回のミサイル問題も
ビジネスの基本?マーケティングの基本?
と言えるのではないだろうか。


私は常々思っている。

世の中にとって本当に必要なモノを・・・、
本当に必要な量だけ・・・、
適正に作って流通させて
適正に消費する・・・、
出来ればそれをリサイクル循環する・・・、
無駄なく負荷なく循環させる・・・

逆に、世の中にとって本当は不必要なモノ、
そんなものは無理に作らない・・・

早くそういう真っ当な世の中になって欲しいと・・・。

そして、そういう世の中に近付けるような仕事をしていきたい、

そう思って日夜仕事をしている。

今日も頑張りたい!

2013年4月 8日

VOL.355「アベノミクス効果?製造業の実態!」

私の仕事はコンサルティング業。
環境・エネルギービジネスをすでに展開している、
あるいは、新規参入しようとしている企業の
業績UPコンサルティングがメインである。
活動基点は東京だが、東京にいることはむしろ少なく、
北海道から九州・沖縄まで全国各地に出張が多い。

出張は週平均4〜5日間。
つまり、平日はほとんど出張。

出張先は全国にあるコンサルティング顧問契約先であるが、
その方々と同行して各地にある製造業の現場に出向くことが多い。
中には、上場企業の大規模な大型工場もあるし、
町工場のような小さな工場に出向くこともある。

今回は、そのように全国各地の製造業を出向いて
感じていることをお伝えしよう。

マスコミ等では、
アベノミクス効果で製造業が回復基調という報道が一般的だ。

確かに、円安効果で輸出型の上場企業の利益は改善している。
しかし一方で、下請け工場やその下の孫請け工場になればなるほど、
その恩恵からは程遠い。

元請となる親会社が
これまで下請けや孫請けに出していた部品等を
親会社自身の自社工場内で作って
内製化を始めているケースがあるからである。

したがって、恩恵どころか、仕事量が減っている。

部品等のコストダウンの要請ならばまだマシ。
そうではなくて、
親会社が部品自体を自社生産して内製化することによって、
下請けへの発注自体を極小化しているのである。
発注量が半減とか、3分の1とか、さらには、全くのゼロとか、
そういうケースもある。

なので、下請け工場や孫請け工場は堪ったものではない。

それに、円安効果で為替差益は出ているが、
本格的な景気回復が来るとか、日本国内の需要が急増するとか、
そこまでは行っていないし、誰もそこまでは思っていないので、
大手の元請会社や親会社と言えども、設備投資は控えている。
相当、シビアな見方をしている。
経営陣も「今は投資時期ではなく、おカネの貯め時だ!」と
いう考え方である。

したがって、設備投資に関わるメーカーや商社も
仕事量はそれほど増えていない。

と言うか、減っている。

トヨタ等も今月4月以降は増産計画のようで
期待感を持って見ている企業もあるが、正直、目先は不透明である。

つまり、アベノミクス効果は全く末端までは浸透せずに、
上の方(一部の輸出型上場大手企業)が「数字のやり繰り効果」で
上がっているに過ぎないのである。


ただし、下請け・孫請け工場であっても、
その企業しか出来ない技術・その企業しか持っていない技術がある企業は
相当もてはやされている。

いわゆる、オンリーワン企業。
これはいつの時代でも強い。

その昔、ジャニーズグループのスマップの曲で、
「世界でたった1つの花」という楽曲がかなり売れたが
まさにそのような企業は中小でも光ることが出来る。

自社独自の強み、他社が出来ない仕組みを持っている企業は強い。

結局、

株価がどうの・・・、為替がどうの・・・、相場がどうのこうの・・・、

という外部環境に大きく振り回されない経営、
小さくても自らが企画して提案できてクロージングできる経営

そういうものこそ目指したいものである。





■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
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●船井総合研究所
コンサルティングメニュー






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