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VOL.364「タイ視察」

昨日までの3日間、タイのバンコクへ視察に行ってきた。
今回は、そのタイ視察の報告をしよう。

まずはタイの基本データを以下に示す。
人口:6400万人
面積:日本の約1.6倍
在留邦人:約7万人(短期滞在者含む)
在日タイ日系企業数:約7000社
日系メーカー:80%以上が黒字化

上記にあるように、結構、日系メーカーは黒字化比率が高い。
その他ではこんな特徴がある。

・反日感情がなく親日派
・国王制の元に政治が安定
・仏教徒が多数を占め民族・宗教的な対立がない
・タイ人は温和で従順
・文化や考え方が日本人に似ている

このように、日系企業にとっては非常に入りやすい土壌を持った国である。

それと、南国高温で水が豊かで、平野が多く土地も豊かである為、
特別な贅沢さえしなければ充分に食べて行ける・・・、
ということで「豊かな国」と言えるようだ。
したがって、国民性はのんびりしている。

日系メーカーは2010年10月頃から新規進出が激増したようで、
それは、中国から生産地をタイに移管する企業が増えてきたことが
要因の1つ(中国リスクからの脱却)。
最近では、メーカーだけではなく、
販売・サービス業の進出も増えているようだ。

さて、2日目には日系メーカーが多数進出している工業団地を訪ねた。
それはバンコクから23kmのサムットプラクン県にある
「バンコクフリートレードゾーン」と呼ばれる関税優遇(無税)エリア。
ちなみに、「フリーゾ−ン」特典として、
関税免除や消費税が無税であったり、
現地法人設立の時の細かな優遇が多々あるとのこと。

その工業団地の中のパナソニック100%子会社の工場に訪問した。
そこは自動車部品の加工がメイン。
1年前に進出したばかりで、
建屋のうち有効に活用されているのは3割程度。
建屋の7割程度は今後導入予定の設備を設置するとのことで、
まだまだ空スペースであった。

聞いてみると、
従業員の平均給与は日給換算で1000円程度で、
大学新卒の初任給ならば7〜8万円程度。
電気料金の単価は15円/kwh程度、
水道料金単価は50円/kwh程度なので、
電気代は日本とほぼ同額か、むしろ、高いくらい、
水道料金はさすがに安いようだ。
建屋は賃借で家賃は700円/月・?だった。

そのパナソニックの工場の近くに、
日本の中小独立系企業資本の縫製工場もあった。
そこを訪ねて聞いてみると、
日本人社長が対応してくれていろいろな話をしてくれた。

社長曰く、
これまでは中国の上海や大連に進出していたが、
今後の生産はタイに移管していくとのこと。

「この10年間で上海の人件費は10倍。
 でも、タイは2倍程度、
 今後、もちろん、タイの人件費ももっと上がるかもしれないが
 10倍にはならない」と言っていた。

ちなみに、最近、上海の工場で罰金を受けたらしい。
それは、「非常階段が付いていないから・・・」とのこと。
設立当時の法規制ではそんな規制はなく、
国から急にそのようなお達しが来たらしく、
市に相談してみると「改造はNG!」との回答。

国からは「非常階段を付けなければ罰金450万円!」、
市からは「改造したら罰金450万円!」。

何と、非常階段を付けても・・・、付けなくても・・・、
罰金。しかも、同額。
どうやら、国と市が完全にデキていて、
日系企業からの資金(罰金)を捻出する為の工作だったらしい。

「中国はこういうことを組織的にやってくるからお手上げ・・・」
「巻き上げた資金は最終的には上層部へ渡って
 習金平(党のトップ)まで行くシステムだ」
と言っていた。

もっとも、タイでもその手の話はあるらしいが、
額が数万円程度で終わると言う。

と言う具合に、まあ、なにやら生々しい話も聞けた。

なお、この工業団地、
全体としては、まだ、開発率が20%とのこと。
要は、買い手も借り手も不足していて、
誘致が思うほど進んでいないようなのだ。


今後も日系企業のタイ進出は進むのだろうが、
実態を見ていると、すぐに爆発的に伸びる・・・
というわけではなさそうだ。

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■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

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