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2013年12月24日

VOL.391「環境・エネルギービジネス 2013年のマーケット総括 〜知られざる巨大マーケット〜」

今回は2013年の本ブログの最終号である。
そこで、簡単に
環境・エネルギービジネス2013年のマーケット総括をしてみたい。

まず、太陽光関連。
昨年の2012年の市場需要は約1.3兆円で、
一昨年2011年の1.8倍だった。
内訳は、住宅系で約7000億円、産業・公共系で約6000億円。
それに対して、今年の2013年のマーケット需要は
昨年2012年の1.5倍の2兆円に近付くだろう。
内訳は住宅系で約8000億円、産業・公共系で約1.2兆円だろうか・・・。
2013年の正確な数字は半年後くらいに公表されるだろうが、
多少の差はあるにせよ、それくらいの高い伸び率になりそうだ。
一番の特徴は産業・公共系が倍増していることである。
(もちろん、これには固定価格買取制度が
 大きく寄与しているのは言うまでもない)

次に、業界内で成長率が高いのは、やはりLED市場。
昨年2012年のLED需要は
一昨年2011年のほぼ倍増で約3000億円だった。
それに対して、今年2013年は
2012年の1.3倍の約4000億円程度と思われる。
もはや、照明全体の新規需要の50%近くはLEDと見て良い。

いずれにしても、
上記2つのマーケットは2年前と比べて3倍増になっている。
物凄い伸び率である。

次に、成長率が高いのは見える化(EMS)市場。
2013年の市場規模は約3000億円。
これにも住宅系も入っているのだが、
事業所・産業向けだけならばその3分の1の約1000億円程度だ。
この事業所・産業系もやはり昨年2012年からほぼ倍増である。
ちなみに、このマーケットには、
デマンドコントローラや電力モニタや計測ユニット、データ収集サーバ、
省エネ監視機能分電盤、ガススマートメーター、水道メーター、流量計等、
細かで幅広い商品が存在する。
これら小さな商品が次々開発されて導入されてきている。

そして、次に、空調や冷凍・冷蔵、ボイラー等の熱源機器の省エネだが、
すでにマーケットが大きくあり約1.6兆円。
もっともこの額には、
普通のインバータエアコン等のマーケットも入っているので、
その伸び率を見ても急激に伸びているという数字にはならない。
なので、昨年対比10%程度の伸びと見て良いだろう。
ただ、この中でも、空調制御やボイラー台数制御といった
小さな機器制御系マーケットは伸び率が高く、
倍増している商品も多く見られる。

以上、業界内でも特に伸びているマーケットをピックアップしてみたが、
上記のような商品ほど参入企業同士の競争は激しい。
したがって、上記マーケットに参入している企業すべてが
成長しているわけではない。
むしろ、上記マーケットから撤退している企業も多い。

特に、LEDなどは熾烈だ。
100社あって、本当に儲かっているのは数社程度ではないか・・・。
見える化(EMS)もLEDほど熾烈ではないが同様な状況で、
勝ち組と負け組がハッキリしているようだ。

それに対して、太陽光マーケットは異色だ。
各社ともに大幅な伸びを予想していたが
「予想以上・・・」という認識をしている企業が多い。
むしろ、施工が追い付かない、遅れる、
職人が不足している、手配できない、・・・、
現場はそういう状態である。
もっと言うと、施工ミスも目立ったりして
施工トラブルで立ち往生しているケースも見受けられる。
高い成長率の裏側ではそういう生々しい状況もある。


ところで、環境・エネルギーマーケットを考える上で、
実はもっと莫大なマーケットが存在する。

それは、廃棄物・リサイクルマーケットである。
その市場規模は約15兆円。

その中には、家庭系の廃棄物処理・リサイクル、
事業・産業系の廃棄物処理・リサイクル、土木・建築解体、
鉄や非鉄等のスクラップリサイクル、古紙やプラスチックのリサイクル、
あるいは、それらから再生産される商品等のマーケットが入る。
もちろん、福島原発関連の汚染浄化や汚染水処理等も入る。

実は、太陽光の10倍近いマーケットがあり、
環境・エネルギーマーケット全体の約40%は占めているのである。
だから、本来、環境・エネルギー・・・と言えば、
真っ先にこの廃棄物・リサイクルマーケットを上げなければいけない。
さすがに、ある程度成熟した市場なので
伸び率は前述のエネルギー関連ほどではないが、
規模としてはとにかく莫大である。

しかも、今後数年間以上掛けて、
実はマーケットの自由化が始まる。
「電力の自由化」は一般的に知られていると思うが、
「廃棄物・リサイクルマーケットの自由化」は
一般的にはあまり知られていないだろう。

これまで許認可に守られていた業界でもあり、
それが今後数年間以上掛けてその許認可が緩和されて
一般企業が参入しやすくなる。
これは大きい。
新規参入組としてはビジネスチャンス到来である。


以上、環境・エネルギーマーケットを大きく捉ええて見てきたが、
今後も業界の動きには目を離せない。
来年以降、もっともっと市場は激しく大きく動きそうである。
競争は激しくなるが、マーケットは大きくなる一方だ。


2013年12月16日

VOL.390「安倍政権 終わりの始まり」

前回ブログでは、
先日成立した「特定秘密保護法案」が1つのターニングポイントで、
「安倍政権の終わりの始まり」・・・
という表現をした。

前回ブログを読まれていない方は、まず、こちらを読んでほしい。
http://www.eco-webnet.com/kikuchi/2013/12/post_509.html

前回分でも指摘したように、安倍内閣の支持率は急落した。

“安倍政権寄り”である読売新聞でも、
今月の内閣支持率は55%で前月よりも9ポイント下落して、
内閣発足以来最低を記録した。
一方、不支持の方は前月から15ポイントも上昇して38%を記録した。

また、時事通信の12月世論調査に至っては、
支持率が前月比9.5ポイント減の47.1%で、
内閣発足時から5割を割り込んだのは初めてとのこと。
一方、不支持率は8.1ポイント増の32.7%で、
初めて3割台に乗せたようだ。

今回のように、
国民の反対意見が多い政策や強権的な政権運営をしていくことで、
今後、心が離れていく国民が増えていくのは間違いない。
永田町意識と一般国民の意識の乖離である。

アベノミクス効果で表面上の経済は良くなったように見えて
(実際はそんなことはない)
高支持率が続いていたが、
どうやらそれもターニングポイントを迎えたようだ。

もちろん、経団連等の大企業の“安倍参り”は続き、
大企業寄りの政策は推進されて、
大企業の表面上の利益はある程度確保されていくだろう。

しかし、地方中小企業や女性、若年層は
徐々に潮を引くように引いていくように思える。

政界内に細かな波風があったとしても、
次の総選挙があるのは2016年。

それまで、安倍政権の支持率は上下しながら下降していくだろう。
そして、その時(2016年)こそ
今とは全く違った政界環境になっていると思われる。

そのターニングポイントが今なのではないか。


さて、一方で、一般論からすれば、
おそらく、多くの業界で今年の年末・年始は忙しくなるだろう。
一部の業界を除いて、
建設業を筆頭に、製造業・卸・小売業・サービス業・金融業・・・、
多くの業界で年末・年始は忙しい、極端に人手不足の業界もある。
そして、来年3月の消費税導入前まではそのような状態が続く。
見掛け上、「安倍政権バブル」もそこまでは続く。

企業経営としては、
来年4月以降の戦略をしっかりと準備していくことがとても大事である。


2013年12月 9日

VOL.389「特定秘密保護法案 成立!」

マスコミ等を散々賑わした秘密保護法が成立したようだ。

今回はこの問題について少し考察したい。

さて、皆さんご存知の通り、
秘密・・・の対象となるテーマは4つ。
防衛・外交・スパイ活動・テロ活動。
これらの情報を漏洩した公務員だけでなくそれを入手した者にも、
懲役10年以下の処罰が下されるとのこと。

この秘密保護法、賛成派の意見としては、例えば以下の通り。

・国家機密はあって当然
・国民が全てを知ったら諸外国も全てを知ることとなる
・日本はスパイ天国、スパイ防止のために必要だ
・防衛・外交上、何らかの秘密保護法が必要であることは間違いない
・アメリカからの信頼が増し軍事情報等を得られやすい

一方、反対派の方が賛成派よりも圧倒的に多いようだ。

・秘密対象テーマは4つと言うがドンドン拡大解釈されてしまう
・例えば、原発問題についてもテロ対策・・・とかいう名目で
 その情報が閉鎖されてしまう可能性がある
 (それどころか、「原発反対!」は言えない?)
・TPPももちろん、
 外交上の理由という名目で詳細には知らされなくなる可能性もある
・沖縄問題も言い出せない
 (「オスプレイ反対!」も言えない?)
・「何が秘密か?それは秘密です」要するに何が秘密なんかも分からない
・マスコミや国会議員が情報を取ろうとした場合でも、懲役刑の対象になり得る
・裁判に訴えても、裁判官すらその「秘密」の中身を知ることができない
・「特定情報」を取り扱う担当官には、本人の身元調査入るだけではなく、
 親や子や妻、妻の家族、交友関係、病歴や飲酒癖、借金の有無などまで
 調査するとのことでプライバシーの侵害だ
・単純にアメリカの言いなり
・秘密を国外に漏らさない為ではなく、
 政府(自民党)の都合の悪い事実を国民に知られない為のものだ
・etc

と、まあ、反対意見が圧倒的に多い。

ちなみに、「オマエはどっちなんだ?」と私の意見を聞かれれば、
その答は「賛成でもあり、反対でもある」である。

もっと厳密に言えば、賛成2割・反対8割と言ったところであろうか。

今回、これが成立されて、1年後にも施行されるとのことだが、
私には「安倍政権の終わりの始まり」に見える。

アベノミクス効果?で表面上の経済は良くなったように見えて、
(実際はそんなことはない)
この1年間安倍政権の支持率は上がることはあっても
大きく下がることはなかった。
最近の歴代内閣では、期間として最長の高支持率が続いている。

しかし、その高支持率にも陰りが見えてくると思えるのである。
特に、今回のようなことを続けていると、
女性や若年層の支持が取れにくくなるだろう。

経団連等の大企業は引き続き“安倍参り”は続くだろうが、
女性や若年層は潮を引くように引いていくように思える。

その始まりの1つがこの「秘密保護法」ではないか・・・と。

政界内に細かな波風があったとしても、
次の総選挙があるのは2016年。

おそらく、その時には今とは全く違った政界環境になっているだろう。
今回のように、
国民の反対意見が多い政策や強権的な政権運営をしていくことで、
今後、心が離れていく国民が増えていくのではないか。

安倍政権支持率低下!青色吐息!・・・

そんなマスコミの見出しが見えるような気がする。
(と言っても、民主党や維新の会が復活するわけではないが)

そのような状態に向けての第一歩ではないか、
そう思うのである。

そして、今回のような
国民の反対意見が多い政策の推進や
国民が異議を唱えるような強権的な政権運営をすることは必要必然である、
そう思えるのである。

そういう意味で「賛成2割」と前述した。

なので、「賛成・・・」と言うよりは、
「必要必然・・・」と言った方が適切かもしれない。


2013年12月 2日

VOL.388「TPP交渉 1cmも譲れない!」

昨日は、貿易上での最大懸案事項であるTPPに関して
日本とアメリカの交渉があったようだ。
その交渉結果についてだが、甘利TPP担当大臣によると、
コメやムギなど重要5項目については関税撤廃の対象から除外したい
という意向をアメリカ側に改めて伝えて、
「これ以上は、1cmも譲れない・・」という説明をしたらしい。
しかし、2国間の溝は深く今回は結論が出なかったようだ。

私が思うに、
まず、「これ以上は、1cmも譲れない・・」という主旨を
本当に伝えて貫いたのかどうかは疑問だ。
例え、日本側がそう思っても、アメリカ側はそう思っておらず、
どうせ日本が折れてくる、それどころか、少しは接近してきた・・・
とさえ見られているのではないだろうか。
これまでもTPP報道と実態が必ずしも合致していないことを考えると、
甘利TPP大臣の言葉をそのまま鵜呑みには出来ないだろう。

現在のところ、日本・アメリカに限らず、
参加国各国それぞれが自国の言い分を押し付け合うだけで、
他国の言い分を受け入れることによってまとまる雰囲気は全くないようだ。
やはり、各国の生まれ持った背景や生い立ち、思想も異なるので、
最終的にTPP協議が暗礁に乗ってお手上げ状態になる可能性もある。


ところで、ご存知の方も多いと思うが、
日本とアメリカの違いを端的に表しているものがある。

それは国歌である。

まず、アメリカ国歌であるが、その歌詞中には以下のような内容がある。

砲弾が赤く光を放ち
宙で炸裂する中
夜通し翻っていた
私たちの旗はそこで
おお、星条旗の旗はまだなびいているのだろうか
自由の地
勇者の故郷の上に
・・・・・・・

この歌詞はアメリカ独立戦争を描いたものではなく、
その後のアメリカ・イギリス戦争(1812〜1814年)のもので、
メリーランド州の攻防戦で要塞とその上に翻る星条旗を
イギリス軍の攻撃から一晩中守り抜いたという場面を描いたものである。

つまりは、戦争を描いたものであり、
「戦え!戦え!戦え抜け!」という意味が込められたもの。

メジャーリーグやNBA等でも歌われるが、とてもカッコ良く映り、
まさに、国際間の勝負事・戦い事には欠かせない歌だろう。


それに対して、日本の君が代は、

われらが主よ、
幸せな数千年であるように治めつづけて欲しい、
今は小さな石であるものが時代を経て、
集まって大きな岩となり
神さびたその側面に苔が生える日まで
・・・・・・・

もっと分かり易く言うと、

天皇陛下が治めているこの時代が
千年も万年も続いて栄えているように・・・

という意味で、国民が心からお祝い(お祈り)する歌である。


改めて比較してみると、その違いが鮮明だ。


ちなみに、参考までに中国の国歌には以下の内容が含まれる。

起て!
奴隷になることを望まぬ人々よ!
我らが血肉で築こう!新たな長城を
中華民族に危機迫る!
1人1人が最後の雄叫びを上げる時だ!
起て!
敵の砲火をついて進め!
進め!進め!
・・・・・・・

これが中国(中華人民共和国)の原点のようだ。


こうも違うものか・・・と、改めて思う。

そう考えると、
すべてを横一線に統一してルール化してヨーイドン!
みたいな取り組み自体に完全に無理があるのである。


ところで、私個人的には、

武力で覇権を取り合う時代は早く卒業して、
まさに細石(さざれいし)の巌のように
小さな石が長い年月を掛けて大きく強い岩になっていくような、
そういう世の中になって欲しいと思う。

今はまだそんな流れは主流ではないが、
2015年を越えて、2020年以降になれば、
そういう時代が見えてきそうな気がする。






■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
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●船井総合研究所
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