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2015年8月31日

VOL.473「日本が持つエネルギー技術」

(前回ブログでも伝えたが)
電力・エネルギー問題で、
技術的には利用できるはずなのだが、
今、利用し切れていない資源がある。

それは発電所から出る排温水である。

原子力発電も火力発電も
真水を高温高圧蒸気にして
その蒸気の力でタービンを回して
発電させる仕組みである。

まあ、かなり分かりやすく言うと、
やかんから出る沸騰水の湯気で
かざ車を回すのと同様だ。

原子力発電は
真水を高温高圧蒸気にする方法として
原子核分裂のエネルギーを使う。
LNG(天然ガス)等の火力発電は
火力のエネルギーを使う。

さて、そのようにして
タービンを回すのに使われた蒸気は
冷やして水に戻し、
再度、蒸気にしてタービンを回させる。
そして、タービンを回した蒸気は
また冷やして水に戻す。
その流れを繰り返し行うことで
連続的に発電できる。

その蒸気を冷やして水に戻す時には、
冷却水として大量の海水を使う。
(だから、発電所は海沿いにある)
海水を使うので、まさに自然冷却である。

この時、逆に大量の海水が温められる。
この温められた海水の量は
かなり莫大な量である。
実は、これを上手く使えば
原理的には発電できる。

「排温水発電」である。

しかし、
現在はほとんど使われておらず、
ただ単に海に戻されている。

とても“もったいない”ことだ。
しかも、
日本には排温水発電の基本技術がある。
その基本技術がありながら、
上手く活用されていないのが現状である。
これを上手く活用すれば、
発電量が20%は上がるだろう。

と言うことは、
電力単価が20%は下がるということになる。

何しろ、
これまで捨てていた
排温水のエネルギーを使うからだ。

ところで、なぜ、
そのような排温水発電技術が
上手く活用されていないのだろうか・・・。

それは単純で、
なかなかその技術に目を向けずに
経費予算を充分に取っていないからだ。
原子力にはおカネを使うが、
このようなものには
まだまだ充分に目を向けていないのだろう。

排温水発電を言い方変えれば
「リサイクル発電」

電気もリサイクルするという発想だ。
使えるものはどんどん使う。

"もったいない”という思想の元、
使えるものはどんどん使う。
有限なものを最後まで使い切る。
本来、日本はそういう思想・技術が
素晴らしい。

石油や天然ガス等の資源に
乏しい日本が目指すべきは
そのような日本古来の思想・技術を
活用することだろう。

資源に乏しい国だからこそ
生まれてくる思想・技術を
活かすべきである。

いわゆる、「日本化」だ。
「日本化」こそが日本の取るべき道。
「日本化」こそ世界に普及させるべきもの。

この「日本化」技術を世界に輸出すれば良い。
石油や石炭は日本にはないので、
この「リサイクル発電」技術を
世界に輸出するのである。
日本と同様に資源のない小国は多数ある。
そういう大多数の小国に
この「リサイクル発電」技術を
輸出するのである。

使えるものはどんどん使う・・・。
有限なものを最後まで使い切る・・・。

"もったいない”という
日本が持つ古来の思想を
世界に輸出するのである。

食の世界では
「和食」が世界に普及しつつあるようだ。
エネルギーの世界でも
「和のエネルギー」に気付けば
世界に広まっていくだろう。

2015年8月23日

VOL.472「日本のエネルギー問題の解決策」

前回ブログに引き続き、
原発の経済性を見てみよう。

前回も取り上げたが、
公益財団法人地球環境産業技術研究機構が
2014年の発表している
電源別の発電単価は以下の通り。
原子力:10.3
石炭 :10.7
LNG:14.0
石油 :23.2
(単位:円/kwh)

これだけ見ると、
現在の主力であるLNG(天然ガス)に
比べると、
さすがに原子力は安い。

※福島第一原発のような
本格的な事故対策費を考えてしまうと
発電単価は20円/kwh以上になる。


ただし、算出された2014年は
円安と燃料費高騰が同時進行した年。
円安で1.2倍以上、
燃料費高騰でも1.2倍以上、
合わせてここ数年で
1.4倍以上燃料費が高騰した計算になる。
仮に、
それ(為替や燃料費高騰の影響)がないとして
1.4分の1になるとすれば、
LNGの発電単価は
ほぼ原子力単価と同等になってしまう。

実際、今は燃料費が下がってきており、
発電単価も下がってきた。
ここで、仮に安倍政権が円高志向すれば
LNG発電単価は
原子力単価に迫ってくるだろう。

さて、利用できるはずなのだが、
利用できていない資源がある。

それは発電所から出る排温水である。

原子力も火力も真水を蒸気にして
その蒸気の力でタービンを回して
発電させる仕組みである。

使われた蒸気は冷やして水に戻し、
再度、蒸気にしてタービンを回させる。

その蒸気を冷やして水に戻す時には、
冷却水として大量の海水を使う。
(だから、発電所は海沿いにある)

この時、逆に大量の海水が温められる。
この温められた海水の量は
かなり莫大な量である。

実は、これを上手く使うと発電できる。

「排温水発電」である。

しかし、
現在はほとんど使われておらず、
ただ単に海に戻されている。
とても“もったいない”ことだ。

しかも、
日本には排温水発電技術がある。
その技術がありながら、
上手く活用されていないのが現状である。

これを上手く活用すれば、
発電単価は20%程度は下がる。

何しろ、
排温水のエネルギーを使うのであって、
燃料は何も使っていないからだ。

この排温水発電の効果は原子力よりも
原価に占める燃料構成費が高い
LNGや石油・石炭の方が大きい。
だから、このような技術を使えば、
LNG発電単価はまだまだ下がるのである。

排温水発電効果でLNG発電単価が下がれば、
より原子力単価に迫っていく。

ところで、なぜ、
そのような排温水発電技術が
上手く活用されていないのだろうか・・・。

それは単純で、
なかなかその技術に目を向けずに
経費予算を取っていないからだ。

原子力にはおカネを使うが、
このようなものには
まだまだ充分に目を向けていないのだろう。

排温水発電を言い方変えれば
「リサイクル発電」
電気もリサイクルするという発想だ

使えるものはどんどん使う。
"もったいない”という思想の元、
使えるものはどんどん使う。
有限なものを最後まで使い切る。
本来、日本はそういう思想・技術が
素晴らしい。

石油や天然ガス等の資源に
乏しい日本が目指すべきは
そのような日本古来の思想・技術を
活用することだろう。
資源に乏しい国だからこそ
生まれてくる思想・技術を
活かすべきである。

いわゆる、「日本化」だ。
「日本化」こそが日本の取るべき道。
「日本化」こそ世界に普及させるべきもの。

LNG発電でも
まだまだ工夫できることが多々ある。
まだまだ発展させることが出来る。
改良の余地がある。
発電単価もまだまだ下げることが出来る。

<次回に続く>

2015年8月16日

VOL.471「原発再稼動 その経済性をデータで見る」

周知の通り、
鹿児島県川内原発が再稼動された。
原発再稼動問題に関しては
どうしても主観的な問題が入ってくる。
しかし、今回は主観的な考えは入れずに
出来る限り客観的なデータで
その経済性を見てみよう。
まず、以下を見て欲しい。

原子力:10.3
石炭 :10.7
LNG:14.0
石油 :23.2
(単位:円/kwh)

これらは「公益財団法人地球環境産業技術研究機構」が
2014年に出した電源別の発電単価である。
このデータを見る限りでは、
現在の主力であるLNG(天然ガス)に比べると、
さすがに原子力は安い。
では、改めて、これらの主な内訳を見てみよう。
(主要項目だけ列挙しているので、
合計が100%にならない)

<原子力>
設備費      :3.9 (38%)
燃料費      :1   (10%)
人件費・メンテ費:3.81(37%)
<石炭>
設備費      :3.2 (30%)
燃料費      :4.1 (38%)
人件費・メンテ費:1.57(15%)
<LNG>
設備費      :1.9 (14%)
燃料費      :10.3(74%)
人件費・メンテ費:0.86(6%)
<石油>
設備費      :2.3 (10%)
燃料費      :18  (78%)
人件費・メンテ費:1.14(5%)
(単位:円/kwh)

これらの内訳を改めて見ると、
とても面白いデータである。
各電源別の特徴が数値的に良く分かる。

燃料費構成比が原子力は10%程度で、
石炭は40%程度で、
LNG・石油の方は70〜80%程度。
原子力の燃料費構成比が
圧倒的に低いことが良く分かる。
つまり、燃料費の乱高下に影響されにくい分、
原子力の方が
経済的に安定していることは間違いない。

一方、設備費や人件費・メンテナンス費の比率は
原子力が80%程度で、石炭は40%程度、
LNG・石油は15〜20%程度である。
原子力は設備費や人件費・メンテナンス費の
構成比が圧倒的に高いことが分かる。

さて、日本の場合、
燃料費はどうしても海外への支払いになる。
その点、
設備費や人件費・メンテナンス費は
確実に国内企業におカネが落ちる。
国内経済の活性化を考えると
確かに原子力の方が国内経済に
プラス効果をもたらすのだろう。

逆に言うと、
すでに設備投資をして
人員を抱えている電力会社からすると、
発電していなくても
設備費や人件費・メンテ費は掛かるので、
原子力を動かないさないと
企業収益は相当圧迫される。

何しろ設備費や人件費・メンテ費で
発電単価の80%を占めるわけで、
その圧迫される収益分は原発一基分で
年間900億円と言われる。

企業収益を考えたら、
それは死に者狂いで稼動させたいだろう。

ところで、
上記データに含まれていないものがある。
原発に付き物で莫大なコストが掛かるが、
算出が難しい・・・と言われている
解体費や再処理費・廃棄物費だ。
これは5.5%程度で算出されている。
これは相当小さく見積もっている感じがする。
何しろ、再処理・廃棄物の方法論が
定まっていないばかりか、
法律が決まっていないからである。
法律が決まっていないものを算出しているので
仮説の上に成り立っている“机上の金額”と言える。

それと、福島第一原発レベルのような
事故対策費は入っていないようだ。
福島第一原発事故での被災者への賠償や
除染・中間貯蔵施設の費用として
約9兆円掛かるらしいいが、
このようなレベルの対策費は
算出されていないようだ。

もし、このレベルの対策費を
カウントしようとすると
(30年間で対策費を償却するとして)
10円/kwh以上に相当する計算だ。

つまり、
原子力発電単価は上記データで
10.3円/kwhと既述したが、
厳密に計算すると
20円/kwh以上になってしまうのである。

やはり、本格的な事故対策費を算出してしまうと
原子力は経済性を完全に失ってしまう。

また、本格的な事故対策費を考えなくても、
実は原子力の経済優位性はそれほど大きくはない。
算出された2014年は
円安と燃料費高騰が同時進行した年だった。
円安で1.2倍、燃料費高騰で1.2倍以上、
合わせてここ数年で
1.4倍以上燃料費が高騰した計算になる。
仮に、
それ(為替や燃料費高騰の影響)がないとして
1.4分の1になるとすれば、
LNGの発電単価はほぼ原子力単価と同等になる。

実際、今は燃料費が下がってきており、
発電単価も下がってきた。
ここで、安倍政権が円高志向をすれば
LNG発電単価は原子力単価に迫ってくる。


<次回に続く>


2015年8月 9日

VOL.470「新規事業を進める上で大事なこと」

先日、ある社長から
新規事業参入の相談を受けた。
その企業は
中堅クラスの電機製品メーカーで
名前を出せば誰でもわかるような
大手メーカーの子会社。
話を詳しく聞いてみると、
2年くらい前から
新規事業参入の計画をしていて
今期中には実行に移したいとのことだった。
現在の主力事業は比較的安定していて
短期的にすぐに大きく下落することはない、
しかし、その代わり、
その主力事業での大きな伸びは期待できない。
長期的に見ると減っていくのは間違いない、
とのことだった。

これは、ある意味、
私が多くの社長から相談を受けることの多い
典型的なパターンである。
今は悪くない。
でも、将来は不安だ・・・というパターンだ。

で、どんな新規事業を検討していたかと言うと、
省エネ関連ビジネスと水関連ビジネスであった。
詳しい事業内容をここでは割愛するが、
目指している事業内容自体は悪くはなかった。
しかし、決定的にダメな点があったのだ。
それは何かと言うと、「ヒト」・・・である。

目指している事業自体は悪くなかったので、
「社長!では、どなたをその事業責任者と
されるおつもりですか?」
と聞いてみた。

すると、
「この事業に知見を持つ○○君にするつもりです」
と言ってきた。
「失礼ですが、
その方は何歳くらいで何年目の方ですか?」
と聞くと、
社歴20年以上の55歳くらいの方とのこと。
もっと深く聞いてみると、
確かにその方は目指している事業に
知見がありそうだが、
頭でっかちなタイプで
行動力が伴わない感じの方だった。
実際、後日、その方と面談させて頂いたが、
多少の知見はあるが
プライドが高いタイプの方だった。
自らの考え方に強いこだわりの持ち、
若干後ろ向きな方だった。

そこで、私はその社長にこう言った。
「社長!大変申し訳ないですが、
あの方が担当では
上手く行かないと思います!」
と・・・。

そして、
「あの方だとむしろ過去の知見が邪魔をします!
経験は浅くても、社歴は浅くても、
それどころか、
むしろ若くて知見がない方が良いです!」
と。

新規事業というものは「何をやるか?」が
もちろん大事だが、
それ以上に「誰がやるか?」が大事。

私がこのような相談を受けた時には、
必ず、新規事業担当者の方と面談させて頂く。

「何をやるか?」がもちろん大事だが、
それ以上に「誰がやるか?」の方が
より大事だからである。

その場合、企業規模がそこそこ大きければ
代替可能なヒトもいるだろうが、
中小零細企業の場合、
代替可能なヒトがいないケースが多い。
その場合は社長にやって頂くしかない。
もちろん、社長自身が
ずっと継続してやるべきではなく、
早々に引継ぎの担当者を決めた上で
スタートアップだけ入り込むのである。

「何をやるか?」がもちろん大事だが、
それ以上に「誰がやるか?」の方がより大事である。

多くの新規事業の相談を受けて
その新規事業の立ち上げを
コンサルティングしてきた私にとって、
これは明確に伝えていることである。

2015年8月 2日

VOL.469「再生可能エネルギー 小水力発電に注目!」

今回は
再生可能エネルギー固定価格買取制度認定の
小水力発電の現状について取り上げよう。

太陽光の買取価格が下がって
収益性が見込まれなくなる中で、
潜在力があって期待されているマーケットが
この小水力である。

小水力発電の「小」に
厳密な数字的な定義はないが、
今回取り上げるのは
発電容量1メガワット未満のものにする。
今後、小水力が増えていくとすれば、
1メガワット未満であることが
確実だからである。

現在の買取価格は
200kw〜1メガ未満が29円で
200kw未満が34円である。

4月時点での
それぞれの認定件数と認定容量、
及び、1物件当たり容量は以下である。
・200kw〜1メガ未満:
  89件、52メガワット、
  584kw/件
・200kw未満:
  216件、20メガワット、
  93kw/件
・合計:
  305件、72メガワット、
  236kw/件

また、都道府県別に見た場合に
件数の多い都道府県は以下である。
1.岐阜県:26件
2.富山県:20件
3.長野県:19件
4.広島県:15件
5.静岡県:14件
6.鳥取県:11件
7.山形県:11件
8.山梨県:10件
9.福岡県:10件

やはり、パッと眺めてみると、
山があり川もあり
水が豊富そうなところである。

上記の県を含めて
5件以上の認定がある県は
全国に29県もある。

逆に、
小水力がない都道府県は長崎しかなく、
東京や大阪にも存在する。
前回ブログで取り上げたバイオマスに比べると、
小水力は極端な隔たりはなく
全国各地に広がっている。
今後は100〜200kwレベルの
物件がより増えて
小水力の件数全体が急増してくると思われる。

ところで、小水力発電を開発できるのは
河川と農業用水、工業用水、上下水道等だが、
その発電量は
水の落差距離と水量の掛け算に比例して決まる。
つまり、
より落差の大きいところほど、そして、
水量が多いところほど発電量が大きい。
現実的に落差の大きいところは
開発が難しかったりするので
水量が大きいことがポイントである。

さて、
小水力開発の一番の課題は水利権である。
一級河川は国の所有なので国との問題、
二級河川では県との問題。
上下水道は各自治体で
農業用水や工業用水は地元組合等との問題。
いずれも行政や地元との関わりが不可欠。
これが少水力が普及しにくい理由である。
日本は水資源が豊富にあっても
各地域で権利が絡むので相当に難しい。

なので、
今後は土木建築企業等の地元企業が
地元の利を生かして主力になって
事業化を推進するのが正しい流れだろう。

小水力の普及は
完全に地域密着型企業がキーである。





■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!


●船井総合研究所
コンサルティングメニュー






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