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2016年5月28日

VOL.510「水面下で大きく動く太陽光ビジネスとは?」

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)による
太陽光ビジネス(産業用)、
表向きは開発が下火になって完全に下降気味だが、
水面下で大きく動いているビジネスがある。
それは「太陽光の売却・買取ビジネス」。
実は、本ブログでも3年前にはすでに取り上げている。
http://www.eco-webnet.com/kikuchi/2013/04/post_477.html

売却物件3パターンある。

1つは、最初から売却目的で開発を始めたケース。
これには外資系・ファンド系が多い。
つい最近でも100億円クラスの物件が売りに出されて
即売されたという例がある。
まさに、不動産の転売と同様だ。
しかも、売却する方から見れば、
普通の不動産売買よりは利益率高く売り抜くことが出来る。
メガソーラークラスでこの手の物件が多い。
今後、ドンドン出てくるだろう。

2つ目は、元々は売却する気はなかったが、
短期的に資金化せざるを得ないので売却する、
あるいは、予想以上に高値で売れそうなので
売却のオファーに応じているケースだ。
今、売却したいニーズよりも
買取したいニーズの方が多い。
いわゆる、売り手市場だ。
なので、売買価格が上がるケースがある。

3つ目は、権利だけは持っているが
開発出来ずに売電していないケース。
様々な理由で権利だけ所有していて
開発できていないので
資金化したいという物件は今でも多い。

今、産業用太陽光で
FIT認定されてすでに売電されている設備の
市場規模は約6兆円。
そのうちの1〜5%は
このような市場に出てくると考えられるので
売却・買取ビジネスは
600〜3000億円程度の潜在需要がある。
さらに、FIT認定されているが
まだ売電されていないものも含めると、
3倍の20兆円程度。
その1〜5%とすれば、
200億円〜1兆円というレベルになる。
表面的には下火であるが、
今が旬であり、これからが活況になるビジネスが
太陽光ビジネスの水面下に存在する。

2016年5月22日

VOL.509「環境・エネルギービジネスで目指したいもの」

今さら言うまでなく、
現在の私のコンサルティング領域は、
90%以上は環境・エネルギービジネス関連である。
そのコンサルティングを展開する上で、
実は、常に試行錯誤している部分、
思い悩む部分がある。

それは、
「環境に良いもの・エネルギー問題解決に繋がるものが、
必ずしも売れる訳ではない」ということ。

環境・エネルギービジネス関連で、
船井総研に寄せられる相談案件は数多い。

その中でも、
「こんな製品を開発したが、
どうしたら売れますか?」とか、
「こんな環境対策をしていきたいが、
どうやって行ったら良いですか?」とか、
そういう相談が多い。

その中には、
素晴らしい技術・素晴らしい取り組みを発見できる。
「あぁ、こういう技術が一般普及すると、
環境・エネルギー問題が一気に解決できるなあ」とか、
「この製品が市場に出ると、
環境・エネルギーに良いこと間違いなし!」
と感じることが非常に多い。

しかし、現実的には、・・・
これがなかなか難しい。
一般普及していない製品ほど、
価格が割高になってしまったり、
新技術を開発した企業の規模が小さく、
普及させる為の資金繰りが付かないとか、
そういうケースが多いのである。

もちろん、船井総研としては
そのような良い技術の普及活動・拡販活動を
コンサルティング業務の一部として行うのだが、
すべての案件をお手伝いできる訳ではない。
出来るものと出来ないものがある。

「いくら環境に良いと言っても、世に出るものではない!」
「本当にベストなものが、売れるわけではない!」
のである。

つまりは、
「環境に良く、価格的に見合うもの」、あるいは、
「環境に良く、資金付けの出来るもの」
しか世の中に出ないのである。

「エコロジー(ecology:環境性)と
エコノミー(economy:経済性)の両立・融合」

現段階ではこれが不可欠なのである。

そして、市場では、
まだまだ「エコノミー(economy:経済性)最優先」になっている。

私は、こういう思いを感じずつ、
日々のコンサルティング活動を行わざるを得ない。

なので、どうもしっくりと来ない・・・とは思う。

ただし、いくら経済性が良くても
環境に明らかに悪いと分かっているもの、
エネルギー問題の完全に逆を行くものは、
コンサルティングとしてお手伝いしないつもりだ。
いくら依頼が来ても受けることはないだろう。

そういう理念だけはずっと持ち続けている。
そして、今後も、その方針で行こうと思っている。
「根本的な理念を大きく捻じ曲げてまで、
ビジネスをしたいとは思わない!」
と思っている。

2016年5月15日

VOL.508「マクロデータで見る景況感」

「2016年1〜3月はマイナス率が高まった!」

これがマクロデータで分かる
日本国内の景況感の結論である。

いきなり結論から先に伝えたが、
改めて総合的に整理してお話しよう。
まずは小売業販売額の前年対比データを見て欲しい。

<小売業販売額 同月前年対比>
〜経産省データより〜

2015年1月:98.0
2015年2月:98.3
2015年3月:90.3
2015年4月:104.9
2015年5月:103.0
2015年6月:101.0
2015年7月:101.8
2015年8月:100.8
2015年9月:99.9
2015年10月:101.8
2015年11月:98.9
2015年12月:98.9
2016年1月:99.8
2016年2月:100.4
2016年3月:98.9

このように15ヶ月間をパッと見ると、
2015年3月が激減していて、
2015年4月以降の半年間くらいは
100%超えになっているのが分かる。

これは前年の2014年4月に始まった
消費税増税の影響だ。
増税のあった2014年は
増税直前の3月に駆け込み需要がグッとあり、
4月以降にはその反動があって
減少傾向が見られた。

それを受けたことで、
翌年の2015年1〜3月はマイナスになり、
(特に3月は激減)
逆に、2015年4〜10月はプラスに転じている。
そして、2015年11月以降は
消費税増税云々の影響も抜けて
98%台まで落ちている。

なので、期間を3つに分けて
かなり大雑把に言うと、

2015年1〜3月:×(マイナス)
2015年4〜10月:○(プラス)
2015年11月〜2016年3月:×(マイナス)

と言えるだろう。


一方、今度は
卸売業販売額の前年対比を見てみよう。

<卸売業販売額 同月前年対比>
〜経産省データより〜

2015年1月:96.9
2015年2月:96.0
2015年3月:92.3
2015年4月:101.5
2015年5月:95.9
2015年6月:101.1
2015年7月:99.3
2015年8月:99.2
2015年9月:97.1
2015年10月:98.2
2015年11月:97.8
2015年12月:96.1
2016年1月:93.8
2016年2月:96.0
2016年3月:93.2

卸売業の場合、
100%超えはわずか2ヶ月しかない。

その中でもよく見ると、
2015年1〜3月と2015年11月〜2016年3月は
92〜97%とマイナス率が高かった。
特に、今年2016年の1〜3月は
マイナス率の高かった前年2015年1〜3月よりも
さらに悪くなっているので、
相当悪くなっているようだ。
一方で、5月を除くと、
2015年4〜10月は97〜101%とプラス月もあったり、
マイナスがあったとしてもその率が低かった。

つまり、大雑把に以下のことが言える。

2015年1〜3月:×(完全マイナス)
2015年4〜10月:△(±0レベル)
2015年11月〜2016年3月:×(完全マイナス)


最後に3つ目のデータとして
鉱工業の出荷額前年対比。

<鉱工業出荷額 同月前年対比>
〜経産省データより〜

2015年1月:97.8
2015年2月:96.6
2015年3月:95.3
2015年4月:99.9
2015年5月:98.9
2015年6月:100.4
2015年7月:99.3
2015年8月:101.6
2015年9月:98.2
2015年10月:100.6
2015年11月:98.9
2015年12月:97.7
2016年1月:96.3
2016年2月:95.4
2016年3月:97.3

卸売業と同様に
100%超えは2ヶ月しかない。

その中でもよく見ると、
2015年1〜3月と2015年11月〜2016年3月は
95〜98%、
2015年4〜10月はプラス月もあって98〜101%。

つまりは、
2015年1〜3月:×(完全マイナス)
2015年4〜10月:△(±0レベル)
2015年11月〜2016年3月:×(完全マイナス)
となり、卸売業に近い形と言える。


以上、

2015年1月〜2016年3月の15ヶ月間について
小売業・卸売業・鉱工業の3つのマーケットを
このようにマクロに見てみると、

「×」⇒「△・○」⇒「×」
(完全マイナス⇒±0かプラス⇒完全マイナス)
で推移していて、

その潮目の時期は
「2015年3〜4月と2015年10〜11月」
であったことが分かる。

特に、今年2016年1〜3月は
マイナス率が間違いなく高まっている。

さて、細かなことを言うと他にもいろいろあるだろう。
業界・業種別に個別に見ると全く違うだろう。
本ブログの読者の方々ならば
「いや!ウチはずっと伸びているよ!」
と言う人もいるだろう。

ただ、大きくマクロ的時系列的に
一般市況を捉えた時、
この15ヶ月間の推移は
上記のイメージを持つと良いだろう。

2016年5月 7日

VOL.507「見逃すな!“最新”省エネ補助金情報!」

ゴールデンウィーク中に急な発表があった。
それは中小企業向け(工場・店舗・事務所)の省エネ補助金で
公募が5月10日(火)から始まり
期限は6月3日(金)まで。
対象設備は以下の設備である。
・高効率照明
・高効率空調
・産業ヒートポンプ
・業務用給湯器
・高性能ボイラ
・低炭素工業炉
・変圧器
・冷凍冷蔵庫
・FEMS

今回の補助概要・条件をまとめると以下である。
・補助率は1/3(設備費用のみ)
・補助額上限:1億円
・補助下限:50万円(個人事業主は30万円)
・新規既設導入ではなく、あくまでも既存設備の更新
・省エネ効果が得られて該当設備であること
・設置後、省エネ効果を報告すること
・採択は先着順ではなく、省エネ効果の高い順
・採択決定は7月上旬の予定

さて、この補助金、正式の名称は経産省管轄の
「中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業費補助金」
である。
3月22日に一次公募された補助金の二次公募だが、
一次公募で応募した事業所は今回は申請できない。
一方で、二次公募の締切以降に
さらに三次公募が実施されるものである。
当初の発表では、
二次公募は一次公募採択決定後の
6月上旬に行われるはずだったが、
何と1ヶ月も早まったようだ。
なので、急な変更に対応できない事業所も多いかもしれない。

もっとも、補助金とはこういうもので、
出る!と思っていたらそれほど出ず、
出ない!と思っていたら急に出たりするものである。

いずれにせよ、
情報を素早く取得して活用できた企業は強い。

2016年5月 1日

VOL.506「三菱自動車の不正問題を考える」

三菱自動車の不正問題が凄いことになっている。
軽自動車の型式認証取得に関して
国交省へ提出した燃費試験データが
不正に操作されていたとのこと。
具体的には、
タイヤの抵抗や空気抵抗の数値を意図的に操作して、
実際より燃費が良くなるように見せ掛けて
届け出していたらしい。
しかも、
提携先の日産が該当車の燃費を測定したところ
数値に開きがあったので、
三菱自動車側に確認を求めて不正が発覚したらしい。
提携先からの指摘だというからこれまたヒドイ話だ。
不正対象車数は約62万台。
販売台数の何と60%近くを占めると言う。
10%や20%ではなく、
60%というのだから大変な数字だ。
さらに、不正問題は今回が初めてではなく
過去2回のリコール隠蔽事件もあってのことで
体制建て直し再建中だったというから
相当根深い問題だ。

これまで、三菱グループのプライドを
かけた強力な支援体制で何とか凌いできたらしく、
「三菱グループの企業をつぶすわけにはいかない!」
「スリーダイヤを傷つけてはいけない!」
という信念に基づくようだ。

ここで、三菱グループを少し整理すると、
三菱重工業・三菱商事・三菱東京UFJ銀行が御三家。
3社に加え、グループの主要企業は
三菱地所・三菱電機・三菱UFJ信託銀行・
東京海上日動火災保険・明治安田生命保険・
日本郵船・三菱マテリアル・三菱化学・
旭硝子・キリンホールディングス等々、
相当たるブランド名が並ぶ。
これら三菱グループの総売上合計は50兆円超。
三菱グループと取引のある
国内企業の売上高総額は約280兆円。
関係する従業員総数は約450万人。
主要な国内企業の総売上高は
約1400兆円とも言われているので
単純計算で20%が三菱グループと
何らかの形で関係していることになる。
物凄い経済圏を確立していることになる。

経済力は凄まじいが
社会的義務を果たさないと
足元を救われかねないのではないか・・・。

船井総研の創業者である船井幸雄は
常にこう言っていた。

「企業経営の目的は3つある!
収益性と教育性と社会性だ!
教育性と社会性のない利益追求は永続しない!」





■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

『中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!


●船井総合研究所
コンサルティングメニュー






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