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2016年11月27日

VOL.537「環境・エネルギー分野、国として何に力を入れるのか?」

今回は、来年度政府予算に関して
環境・エネルギー分野の経産省概算要求について
取り上げてみる。
国(政府)として何に力を入れるかが分かるからだ。

まずは、その概要を以下に示す。

・概算要求額は総額9140億円
 (今年度予算より756億円増の109%)

・その内訳は
 省エネルギー分野:2060億円
 (構成比23%)

 新エネルギー分野:1336億円
 (構成比15%)

 エネルギーセキュリティ確保:1912億円
 (構成比21%)

 エネルギーインフラ充実:3738億円
 (構成比41%)

 エネルギー国際展開:1496億円
 (構成比16%)

 福島新エネ社会構想実現:425億円
 (構成比5%)

・更に、上記の省エネルギー分野では、
 省エネ投資補助:1140億円
 (今年度の倍増!)

 省エネ研究開発:610億円

 革新的な省エネ技術開発:96億円

 革新型蓄電池実用化技術開発:30億円

・新エネルギー分野では、
 再エネの普及・水素・燃料電池の導入:654億円
 地熱調査事業:105億円
 水力発電補助:27億円
 バイオマス発電・熱利用:20.6億円
 再エネ導入支援補助:55億円
 燃料電池導入支援補助:104億円
 新エネの研究開発:683円

まず、総額109%と伸びていることに注目して良いだろう。
環境・エネルギー分野は
経産省内でも引き続き予算計上したい分野のようだ。

その中でもやはり省エネ分野が構成比23%ある。
新エネと合わせると40程度の構成比となる。
来年度も今年度以上に
省エネ投資に関する補助金は出てくるだろう。
新エネ分野では再エネ導入補助金が確保されるので、
例えば、来年度も太陽光の設備投資には
補助金が付くだろう。

以上のように、一覧にして確認すると分かりやすい。
しっかりとこのように全体像を掴んでおいて、
自らの業界・分野の位置付けを認識して頂きたいと思う。

2016年11月20日

VOL.536「太陽光ビジネス企業の倒産が過去最多ペース!その本質は?」

東京商工リサーチの調べによると、
今年に入って1月から9月の間での
企業倒産件数は42件となり、
このままだと年間では60件となり
過去最多ペースで進んでいるようだ。

ここで言っている太陽光ビジネス企業とは
太陽光システム装置の製造・卸売・小売、設置工事、
コンサルティング、太陽光発電による売買電事業等を
展開する企業とのこと。
負債額別に見ると
5億円未満で90%占めているようで、
やはり中小零細企業が大半であることが分かる。

さらにこの中小零細企業の中身を良く見てみると、
太陽光ビジネスの流れに沿って急拡大したが
急激なビジネス縮小の流れに押し戻されて
一気に資金繰りが悪化したケースが多いようだ。

例えば、神奈川県の太陽光システム販売・設置工事会社。
1997年設立で2013年には年商1億円そこそこだったが
2015年には年商7億円近くまで行った。
しかし、今年2016年には
負債額1億4600万円で倒産した。

また、主に一般家庭向けにオール電化システム、
リフォーム工事・太陽光工事等を
手掛けていた年商数千万円の兵庫県の企業。
2013年には年商2億に増えたが、
2015年には1億円を切るまで落ち込んだ。
結局、今年2016年6月に事業を停止し
破産決定を受けた(負債1億1000万円)。

これらは、
まさに急激な市場のアップダウンに
耐え切れない企業の典型である。
正直、このような企業は
太陽光ビジネスに参入すること自体が
間違っていたのかもしれない。

太陽光ビジネス市場云々の前に
経営体質が元々脆弱だったか、
急激なアップダウン市場に対応できない
固定的閉鎖的な古い経営体質だったのだろう。

・資金繰りが悪い経営体質・・・
・ドンブリ勘定の経営体質・・・
・営業力がない経営体質・・・
・下請一辺倒の経営体質・・・
・固定的閉鎖的で古い経営体質・・・
・公共工事に極端に依存した経営体質・・・
・少数特定企業に極端に依存した経営体質・・・

等々・・・

何をするにせよ、
このような企業は
まずは経営体質を改善していかないと、
倒産とまでは行かないまでも
成長性が止まり立ち行かなくなるだろう。

改めて、経営体質を見直して
自社に合った新たな事業戦略を構築して欲しい。

2016年11月13日

VOL.535「トランプ大統領誕生!どう見る?」

周知の通り、アメリカ大統領がトランプ氏に決まった。
この結果に対して、マスコミ等は
「予想を覆した!」とか、「衝撃の結果!」とか、
まるで勝つのはクリントン氏だとの見方が多勢だった。
日本人の多くもそう思っていたとの報道があった。

しかし、私個人的には全く驚きはなかった。
「トランプ氏が勝つかもしれない・・・」
との思いがあったからだ。
さすがに“選挙の予想屋”ではないので、
断言はしていなかったが、
トランプ氏・クリントン氏の個人的資質等よりも
時代の流れはどちらに向いているか?
という視点で見ていたからだ。

さて、トランプ氏が選挙中に強調していた
メインの施策(案)を以下に抜粋して掲載してみる。

1.外交関連
・アメリカの利益の追求
・イラン核合意に反対
・ISの打倒

2.経済関連
・TPPからの離脱
・連邦法人税の大幅引き下げ
・輸入関税の導入
・中国の為替操作の是正

3.内政関連
・銃規制強化に反対
・オバマケアの撤廃
・不法移民阻止の為にメキシコ国境に壁

4.対日関連
・駐留米軍の負担増額要求
(応じない場合は在日米軍撤退)

5.環境関連
・パリ協定から離脱

細かなことは上記以外にもあるが、
彼の考え方の根底にあるのは
「“脱”グローバル」であり、
「アメリカ第一主義」である。

つまり、「グローバル」より「リージョナル」

マクロ的な時代の流れを考えると、
これは正しいと私は思っている。
もっと正しく言うと
「よりグローバルになる為にも
よりリージョナルを追求しなければいけない」

である。

例えば、日本の場合、
よりグローバル展開しようと思えば、
「日本化」(日本らしさ)の追求が不可欠

ということ。

「日本化」(日本らしさ)のない
グローバル展開は失敗する

と言っても過言ではない。

このことは企業も全く同様で、
その企業らしさがない標準化・物真似は失敗する
のである。

そう思うと、
トランプ氏の根底にある考え方は
分かる気がするのである。


2016年11月 6日

VOL.534「大手企業の冬ボーナス2年連続最高額!果たして、その実態は?」

先日、経団連から
大手企業の冬のボーナス調査が発表されたが、
2年連続で過去最高だったらしい。
大手企業の業績を反映しているのと
自民党の要請があるからだが、
こういう発表を受けて
「どうもしっくりこない・・・」というのが
“一般市民の普通の感覚”だろう。

そこで、今回は全業種をマクロに見た場合の
景況データを取り上げてみよう。
まず、以下のデータを見て欲しい。
それぞれは経産省から出ているデータで
前年同月比の推移である。
(単位:%)


1.小売業販売額

2015年
7月  101.8
8月  100.8
9月  99.9
10月 101.8
11月 98.9
12月 98.9
2016年
1月  99.8
2月  100.4
3月  99.0
4月  99.1
5月  97.9
6月  98.7
7月  99.8
8月  97.8
9月  98.1

ここで言う小売業販売額とは
百貨店・スーパー・コンビニ・ホームセンター
・ドラッグストア・家電店等、
まさに我々の生活に密着した商品を販売している
大手主要小売業の販売総額のこと。

2015年は下期6ヶ月間中で3ヶ月間は
100%超えがあり、
悪くても99%前後だった。
しかし、2016年では
9ヶ月間で100%超えが1ヶ月だけで、
3月以降は7ヶ月間連続昨対ダウン。
特に、5月と8月は97%台と悪かったようだ。

なお、ここには記載はないが、
業態別に見ると、
百貨店・スーパーはより落ちている一方で、
コンビニ・ドラッグストアは伸びている。
まあ、店舗数が純増しているからだ。
業種・商品的に見ると、
食品や医薬品は伸びているようだ。


2.卸売業販売額

2015年
7月  99.3
8月  99.2
9月  97.1
10月 98.2
11月 97.8
12月 96.1
2016年
1月  93.8
2月  96.0
3月  93.2
4月  94.7
5月  93.3
6月  92.7
7月  92.4
8月  96.2
9月  94.0

一目瞭然で分かるが、
卸売業のダウン率は結構ひどい。
特に今年に入っては92〜96%。
(これまたここに掲載はないが)
繊維・衣料は特に悪くて
80%台になっているようだ。
その中でも食品だけはプラス基調だった。


3.鉱工業出荷額

2015年
7月  99.3
8月  101.6
9月  98.2
10月 100.6
11月 98.9
12月 97.7
2016年
1月  96.3
2月  95.4
3月  97.7
4月  98.4
5月  97.2
6月  98.2
7月  99.6
8月  98.2
9月  99.6


鉱工業出荷額についても
小売・卸売販売額と同様に
昨対ダウンが続いている。
昨年までは100%超えの月もあったが、
今年に入ってダウン率がより高くなっている。
そのダウン率は
小売業と卸売業の中間といった感じだ。

その中でも(ここでは記載はないが)
ロボット・航空機・搬送関連の市場は
伸びているようだ。


業界ごとの細かな評価は置いといて、
改めて小売〜卸売〜鉱工業まで
かなり大雑把にザグッと見てみると
以下の通りになる。

・あらゆる業界で昨年対比が一様にダウン
・そのダウン傾向は一気にストンというよりは
 ジワジワ落ちてきている
・ダウン率が一番高いのは卸売業、
 ダウン率が低いのは小売業、
 鉱工業はそれらの中間


さてさて、冒頭で
「大手企業の冬ボーナス2年連続最高額!」との
ニュースを紹介したが、
やはり結局は大手企業の状況であって、
末端に行けば行くほど過去最高・・・という
状況にはないことが分かる。

ただし、同業界内でも業態・商品によっては
ピンポイントで伸びている市場が
確実に存在するのは間違いない。

大雑把にマクロに見ると完全なマイナス基調だが、
その中でよりピンポイントで伸びている
業態・市場・商品が確実に存在するのである。

ということは、
現在、及び、これからのビジネスで大事なことは
「ここだ!」と思えるビジネスを
よりピンポイントに、より深掘りして、
そして、より磨いていく必要があるということ。

つまり、あれもこれもそれも・・・と
薄く幅広く数多くの商品を扱うとか、
特徴なく満遍なく展開することは
絶対にNG!

1つ1つに集中して特化して、
かつ、深耕していくことが必要である。

「少数特化・深耕主義」

この考え方がとても大事だ。





■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

『50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!』
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