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2017年6月25日

VOL.565「豊洲市場問題 絡み付いた3本の糸」

先日、小池都知事が
豊洲と築地の両立構想を
打ち出して話題になったが、
豊洲市場問題に関して再考してみよう。

この問題を考えるキーワードは3つ。
「安全」と「安心」と「政争」。

ここで言う「安全」とは専門技術者の判断による
物理的・化学的・生物学的データに基づく基準。
一連の地下水水質調査では、
環境基準の100倍のベンゼンが検出されたが、
この環境基準とは「飲み水基準」のこと。
確かに100倍という数字は一瞬高く見えるが
対策前が数万倍だったことを考えると、
対策効果は確実に出ている。
それに、業種によっては、
環境基準の100倍のベンゼンは
日本全国各地の工場立地で見られるレベルだ。
これは地下水を使うわけでもなく、
ましてや飲むわけでもないので、
然るべき管理をするならば、
市場運営には全く問題ない。
これが「安全」面からの考察。
心理的な要素は全く必要ない。
物理的・化学的・生物学的データに基づけば良い。

2つ目のワードは「安心」。
これは完全に心理的で風評的な要素。
あの福島原発事故では
地元と行政が必死に一体になって
福島ブランドを守ろうとして
放射能の風評被害を食い止めた。
今回も、知事と都が必死に一体になって
「安心」を訴求すれば
現在のような風評被害を出さないことが
可能だったかもしれない。
科学的には「安全」なので。

3つ目のワード、「政争」(都政の闇の解明)。
小池知事の本当の狙いはこれだったはず。
盛り土をしていないのに
盛り土をしたと都が発表したり、
土地取引や建物建築での取引等での
不可解な都の対応(闇の部分)に対して、
小池都知事がオープンにしようとした。
元々、東京ガス所有だった土地を
東京都が支払った買収金額は1,859億円。
更に都が注ぎ込んだ汚染対策費は849億円。
東京ガスは売り物にならない土地を
高く売り抜けたことになった。
このような部分を突き止めたかったのだろう。

これら3つのキーワードが
ゴチャッとしてしまったのが良くなかった。
まさに「絡み付いた3本の糸」。
これはこれ!それはそれ!
と分けて考えなければいけない。

これはビジネス経営でも一緒。
主観や心理的なことはとても大事だが、
第三者的客観的視点も必要だ。
しっかりと構成要素を分割して
(フレームワーク)
考えることが重要だ。

2017年6月18日

VOL.564「“モノは売らない”が売れる!」

今回、船井総研の会員企業様で
機械設備製造業の事例を取り上げる。
その企業の顧客は主として工場。
トヨタ系の大手工場含めて、
その製品は日本でも有名な大手製造業の工場に
多数導入されている。

販売価格は安いもので100万円、
高いものは1000万円超で平均300万円台。
これまでは普通に作って売っていたが、
最近、「無料レンタルサービス」を始めた。

それは、本来売り物であった機械設備を
顧客(工場)に無料で設置して、
月々固定額で
点検・修理・メンテナンス費用を頂くビジネス。
月々定額費用の中で
修理や部品交換やメンテナンス何もかも
込み込みで対応する。

一度契約すると、契約期間内は固定額フィーを頂く。
いわゆる、「ストック型ビジネス」と言える。
契約期間を終わると引き払うか、
引き続き使って頂くか、あるいは、
製品をバージョンアップするかの選択となる。
さらに、1ヶ月目はこのメンテナンス費用は無料。
つまり、1ヶ月間の無料お試しサービスなので、
顧客(工場)側もテスト導入しやすくなる。
もし、その1ヶ月間で満足しない場合は
2ヶ月目以降は設置した製品を引き払う。

一方、顧客(工場)側は
購入しないので初期投資ゼロで、
資産にならずに経費処理出来る。
大手工場ほど年度予算管理が
しっかりしているので、
予算が取れないと設備導入は出来ない。
予算が取れたとしても
翌年度の導入となりがちだ。
これが資産にならずに
経費処理できれば翌月からでも導入は可能だ
(掃除費用やビルメン費用と同様)。

さらに、「IoTサービス」も実施する。
これはどんなものかと言うと、
無料レンタル&メンテ契約した
製品の使用状況をIoTを使って把握して、
然るべき時期にメンテしたり部品交換したり、
顧客側が常に最適な状態で使えるように
遠隔監視して、いつでも駆け付けることが
出来るサービスのことだ。

以上、このようなサービスは
業界では全く例がなく新しい取り組みである。
「モノを売らない!」
「サービス業への転換!」
そして、
「IoTサービス付加!」
これらは製造業なのようなモノ作り業界でも
キーワードと思って良いだろう。


2017年6月11日

VOL.563「消費税増税 再々延期?」

2019年10月に予定されていた消費税増税は
どうやら再々延期(三度目)になる可能性が出てきた。
先日決まった経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で
消費税率10%への言及がなくなったらしい。
そして、GDPに対する債務残高比率
という指標を持ち出したようで、
経済拡大によって分母のGDPを大きくすれば、
財政赤字拡大でも指標は改善するのでOK
という論理のようだ。
安倍首相としても、首相在任中に
何とか憲法改正にこぎ着けるためにも、
増税は避けたいのだろう。 

「今ならやりたいことは何でもあり…」
的な政策を提言・実行に移すので
おそらく再々延期になるのだろう。

そうなると、2020年以降には
東京オリンピックも終わることから
2020年以降は本当に厳しい経済情勢になるのは
間違いない。

さて、ここで、
1年前に本ブログで書いた内容を以下に再掲する。
当時は参院選で自民党が圧勝して
安倍政権がより強固になった時である。

・・・・・・・・・・・・・
(2016年7月11日付ブログより)

2020年に向けては
より資本主義的になることは間違いない。
それこそ、「究極的な資本主義の特徴」が
ドンドン出てくると思う。
これからが「グローバリゼーション」
や「資本主義経済」の“最終段階”。

・経済格差
・大企業優先
・強いものはより強くなる
・富の集中
・中小企業負担増
・一般消費者負担増
・弱いものはより弱くなる
・貧富の差拡大
・勝つものは勝ち、負けるものは負ける、
・ドンドン格差が広がる
・最終的には1%の勝者と99%の敗者
・勝ち負けがハッキリと出るノックアウト方式

というような資本主義的な特徴、
弱肉強食的な色合いが
2020年に向けて極大化するだろう。

その後、行き着く先まで行って初めて、
大多数のヒトが
心の底から気付くのではないだろうか。

結果として、
アベノミクスは失敗に終わった・・・
ということを。

今のままだと、成功なのか?失敗なのか?
こうだ!と決め付けることが出来ていない。
世間一般の方々が完全に認識できるレベルではない。
その証拠に安倍政権の支持率が低くなっていない。

本当に大底に落ちないと
認識できにくいのではないか。

なので、一旦、
アベノミクスの行き着く先まで
行くしかないだろう。

ちなみに、これからが「資本主義経済」の
“最終段階”と前述しているが、
その意味は、「新たな価値観の次の時代」が
その後に控えているということである。
・市場経済
・金融経済
・経済競争
・極端な利益主義
・経済格差
から脱皮した新たな価値観。

本当に新しい世の中の仕組みに生まれ変わる為には
現状の行き着く先まで行く、
というのは必要なプロセスである、
大局的にはそう思うのである。

逆に言えば、
「新たな価値観の次の時代」になっていく為には、
この「資本主義経済」の
“最終段階”を経なければいけないのだろう。
安倍政権はその“最終段階”で
用意された政権なのかもしれない。
良い悪いではなく、好き嫌いでもなく、
確かに安倍政権の存在意義はあると言える。

今回の結果は次に向けてのプロセスであるということである。

そして、2020年以降すぐにでも
“大転換”の時がありそうだ。
政治の仕組み、経済の仕組み、金融の仕組みが
“大転換”する可能性がある。


2017年6月 4日

VOL.562「アメリカ、パリ協定離脱、その影響」

トランプ大統領がパリ協定からの離脱を発表した。
その決定に対しては
世界からの圧倒的なアメリカへの非難と猛反発、
そして、アメリカ国内の有力企業や自治体からも
猛反対があるようだ。

このように批判の多い
トランプ大統領の決断に対して、
皆さまはどんな感想をお持ちだろうか?

ちなみに、私個人的には
そこまでの驚きと反発はない。
まず、パリ協定からの離脱は
選挙中からの公約だったからで、
それを真面目に?守ろうとして
今回宣言したのだろう。
パリ協定はアメリカ経済に悪影響で、かつ、
地球が本当に温暖化しているのか?
と疑問に思っているようだ。
それに、パリ協定の内容自体が
アメリカに不公平だと思っているらしい。
とは言うものの、協定上、
実際に離脱できるのは2020年とのこと。
なので、それまでに再交渉したい
ということだろう。
そう考えると、
今回は“離脱宣言”と言うよりも、
“再交渉願望”と言う感じか・・・。

ところで、
私がどういう視点を持っているかと言うと、
一般世論で多い
「地球温暖化だから環境・エネルギー対策すべきだ」
という思いは実はあまりない。
確かに、この100年単位で見れば
確実に気温上昇・温暖化しているようだが、
数百年・数千年単位で見ると、
その逆で低温化・氷河期化しているかもしれない。
正直、分からない・・・。

それよりも
「“本当の”環境・エネルギー対策した方が
経済性が上がる!」
と思っている。
普通は
「環境・エネルギー対策すると経済性が停滞する」
というのが多くの一般論だろう。
(まさに、トランプ氏などは
真面目に?そう思っているのだろう)

“本当の”環境・エネルギー対策をするには
技術革新が必要で、
その技術革新の達成によって
経済性が良くなるのである。
身近な例で言うとLED。
普通の蛍光灯とLED、
どちらが経済性を押し上げるかと言うと
LEDだろう。
実際に、LED登場の結果、
照明市場は活性化した。
古い技術(蛍光灯)は淘汰されて、
新しい技術(LED)が新たな市場を作った。

これは本当に身近で簡単な例だが、
“本当の”環境・エネルギー対策をすると、
技術革新が行われて
新しい技術が生まれて
経済性が良くなるのである。

アメリカのパリ協定“再交渉願望”宣言により
環境・エネルギー対策面での技術革新が遅れて、
結果として、
アメリカの経済性が損なわれていくだろう。
そして、後になって、
アメリカもそれに気付き、
慌てて戻ってくることになるだろう。

日本としては、パリ協定はもちろん、
環境・エネルギー対策を
ドンドン推進していくべきなのである。






■菊池 功プロフィール

          菊池 功        環境ビジネス
コンサルティングを
ゼロから立ち上げた男!



株式会社船井総合研究所
執行役員
環境ビジネスコンサルティンググループ 部長
菊池 功(きくち いさお)

■株式会社船井総合研究所
 TEL:03-6212-2934
 FAX:03-6212-2943
 Mail:eco-webnet@eco-webnet.com



<出版書籍>
2011年12月16日発売!
『中小企業は「省エネ・節電ビジネス」で儲けなさい!』
中小企業は「環境ビジネス」で儲けなさい!

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